前項で、無職の障害者に就職を強制するのが無駄である理由を述べました。
では、なぜそもそも、この日本社会は障害者が「就職できない」のではなく「就職したくない」「就職するメリットがない」と感じるような環境を作ってしまったのでしょうか?
そのほとんどが、やはり外部的要因、つまり、社会の構造的な欠陥と、健常者の「対立的の距離」が広がりきった結果です。

ここを知るとあとあと対策をしやすくなるよ
どういった理由なのかを今回の記事で解説していきます。
経営者と従業員の対立的の距離が広がりすぎて雇用そのものが成立しにくい
障害者雇用がうまくいかない最大の原因は、会社の経営者が障害者を雇いたくない、あるいは極めて消極的であるという現実です。
そもそも障害者雇用の数自体が少ないんですよね
ただ大前提で言わせるとこれは「障害者差別」という単純な話ではなく、経営者と従業員の「対立的の距離」が、障害者の有無にかかわらず広がりすぎた結果として起きています。



これがまずこの価値観のズレと考え方の対立的の距離の広さで働きにくいそもそもの最大の要因


雇用する側の心理
んでここ重要なのは、どうすれば働きやすいかというのではなく、今の経営者がどういう考え方をしているか、です。



結局ね人事とかもそうだけど、最終意思決定権は経営者だからね。ここの反対目線を見ないと次に進める理解が得られない。
結論から言うと彼らは今、「人を雇う時代ではない」と考えています。
私もブログを運営している身として、この感覚にはすごく共感できます。



もう答えはわかるよね?



生成AIでしょ!



そうだ!生成AIという便利なものがあり、人をわざわざ使うという考えはもう時代遅れという事になってきている
これは個人や中小、テクノロジーに多く出始めているね
人を雇うというのは、基本的にハイリスク・ローリターンです。
経営者の仕事を割り振る優先順位としては
- 生成AI
- 業務委託
- 正社員もしくは非正規雇用で雇う
という順番のほうが効率がいいです。
さらに3番の雇用は給料を払い、社会保険に加入させ、「人のトラブル(対立的な距離)」を管理しなければなりません。
なので、AIやITツールを導入すれば、トラブルは少なく、事業はスムーズに進み



どちらが楽かといえば、あきらかに後者です。
さらに言えば、経営者の多くは、実は発達障害者であるという説があるほど、「別世界にいる住人」のような価値観を持っています。
彼らは、日本の軍事教育的な労働文化には元々馴染めません。
意外と従業員のことを恐れていたりするんですよね
そんな経営者が、「日本社会の常識」に染まった従業員や、特性を持つ障害者を、ハイリスクを背負ってまで雇いたいと思うでしょうか?
答えは「NO」です。
そもそも一度雇用したらなかなかクビにするのは難しいし、とくに障害者雇用になるとクビにするのはほぼ不可能。



だから法定雇用が義務化されている会社でも実際に払っているというケースが実はほとんど。
その罰金はそんなに高いものじゃないので少し売上をしたら実際のところ可能なんです。
だから圧倒的に障害者を雇うよりかは全然安い。
大規模な企業なほど崩壊してきている。
任天堂やUSJ、ラウンドワンのような、「まだイケイケな、創造性のある企業」を除けば、ほとんどの大企業はもう衰退の一歩を踏み出しています。
今、大規模なリストラが相次ぎ、若い人たちは「この船は沈む」と察知してどんどん退職しています。



中小だけじゃなく大企業も実は人手不足が加速してきている。
これは、企業の存続そのものに帰属意識が消滅した結果です。
法定雇用率は2.5%(2024年時点)と定められていますが、企業がリストラをすれば、全体の人員が減るため、「必要な障害者の雇用人数」も減ります。
つまり、企業は「リストラ」という形で、法定雇用率をクリアしながら、雇用人数を減らすことができるのです。



実際には人件費削減なので、法定雇用率という理由ではないけどな
これは、企業が「対立的な距離」を意図的に作り出し、労働市場を操作しているとも言える構造です。
日本の労働執着文化というもののせいで怖いと思っている、もしくは二度と味わいたくない
なぜ、障害者支援者や親御さんが「働け」と強く言うのか?
私の推測ですが、障害者を抱え込む親や支援者は、そもそも長時間労働もしくは低賃金で働いている人がほとんどではないでしょうか?



暇でいる姿を見たことがない。
つまり、「働くことが当たり前」という日本の労働執着文化に、彼ら自身が深く囚われているのです。
その疲弊しきった、ストレスを抱えた姿が、障害を持つ本人からすると、どう映るでしょうか?
- 「会社って、あんなに疲れて、イライラするものなんだ」
- 「あんなに苦しんでいるのに、私にも強制するなんて、会社ってよほどブラックなんだ」
ということからモチベーションを下げていくことになり上手く行かなくなります。



この愚痴を聞くのは本当にうんざり!
これ聞きたくない。
支援者が忙しそうな姿は、本人にとって「会社は怖い場所」「二度と味わいたくない場所」という強烈なネガティブイメージを植え付けます。
これは、「対立的の距離を縮めたい」支援者の思いとは裏腹に、本人の「働くことへの距離」を広げる最大の要因となっているのです。
あとは他人軸という考えというのもあり世間体で働いてないやつは評価を下げられるという恐れているというのもある。
仕事の幅が狭すぎ
今の日本の労働市場は、仕事の「完璧主義」が過ぎるものが多すぎます。
少しでもミスをすれば、それを許さない「◯か☓か」の二元論的な価値観で満ち溢れています。
障害を持つ方の中には、特性上、「完璧主義」な職務とは相性が悪い人も多くいます。



もちろんこれは誰でもあることよね?



そりゃあそうだ!個性的な部分になるし
さらに、今、ビジネスのコモディティ化が進みすぎて、「誰でもできる仕事」「わざわざ人間がやる必要のない仕事」ばかりが増え、事務職や軽作業が多いのは、企業が「こんな無駄な作業のためだけに、わざわざ人を雇うのはどうなんだ」と思っている証拠です。
コモディティ化が進んだ結果、本来、障害者の特性を活かすための適正な「創造的」な仕事がなくなり、残ったのは無駄で完璧主義を求められる仕事ばかり。
これでは、就職できないのは当然であり、日本の産業構造そのものが、障害者の特性と対立的な距離を生んでいると言えるでしょう。
この問題の解決策は、「不便なものは便利に、味の薄いものは濃く」という発想で、WEB3のような新しい枠組みの中で、個人が創造性を発揮できるニッチな仕事を創り出すことしかありません。