「もうね、無理な人は基本的に就職の道は諦めたほうが良い」――これが、この複雑で対立的な距離が広がりきった社会における、私の率直な意見です。
仮に就職が成功したとしても、精神的・経済的な後悔をする可能性が高いからです。

そもそも居場所が違うと人は病む。
にもかかわらず、「はたらけ!」と強制的に仕事を押し付ける親御さんがいるのは、なぜでしょうか?
その原因は、あなたの「常識」という名の檻に囚われているからです。
まずは、あなた自身の思想を直さないと、お子さんとの対立的な距離は一生縮まりません。
他人軸に囚われて動いている
親御さんが「働け」と言う裏には、「世間体」や「他人の目」を気にしている、つまり他人軸に囚われているという問題が隠れています。
- 「近所の人に、うちの子が働いていないことを知られたくない」
- 「親戚の〇〇さんの子どもは働いているのに…」
- 「社会の一員として、立派な大人になってほしい」



そういう考えを持つ人ほどなんだかギスギス感を感じる人が多いような…
これは、「自分の子ども」という軸ではなく、「社会の常識」という他人軸で動いている証拠です。
この他人軸は、「会社で働くことが◯、働かないことは☓」という、極端な二元論に基づいています。
この「他人軸」に囚われている限り、お子さんの幸せよりも「世間からの評価」を優先してしまい、お子さんとの対立的な距離は広がり、苦しめることになります。


働き過ぎているから
あなたが「働け」と強制する第一の原因は、あなたが会社で働きすぎだからです。



これに本当にそうでそもそも長時間労働をする必要があるかもう一度見つめ直して!
長時間労働(8時間週40時間以上)をしている、あるいは会社の飲み会などに律儀に参加している。
こんな生活では、ストレスが溜まりに決まっていますし、思考停止するだけです。
「お金がないから長時間労働しているんだ!」と反論されるかもしれませんが、税金で手取りが削られているのは、財務省や国がグローバリズムの名の下に搾取しているからですよね?



世の中は努力とかじゃなく仕組みで全部決まるから。
つまり、あなたは「国や会社という搾取の仕組み」と戦うべきなのに、矛先を「働かない子ども」という最も弱い身内に向けているのです。
まずあなたが長時間労働を辞めるという「脱・労働執着文化」の小さな一歩を踏み出すこと。
それが、お子さんとの距離を縮める最初の行動です。
金融リテラシーが全くない、もしくは常識にとらわれた金融リテラシーしかない
「働け」と言う人の多くは、「金を稼げないやつはゴミ」という、極めて乱暴で対立的な思考を持つ傾向があります。



昭和の人間あるある
これは、「お金を稼ぐ手段=労働収入しかない」という、常識にとらわれた古い金融リテラシーしか持っていない証拠です。
最低でもまずはこの世の中のお金のしくみはちゃんと理解をしておくこと。
つまりは資本主義におけるルールをしておくことが本当に重要。



最低でもNISAとかの投資は絶対に学んでおいたほうが良いです。
働くことは「インカムゲイン(労働収入)」ですが、「R>G」の時代はキャピタルゲイン(資産収入)の方が圧倒的に強いのです。
ここまでの常識の範囲なら堅実で十分な金融リテラシー力ですが
だがここからが重要で、最近は確かにNISAで投資をする人は確かに増えてきています。
けど実は「新富裕層」と呼ばれる人たちは、オルカン(全世界株式)のような一般的な投資信託をしていません。



え!?そうなの!?
彼らはハードアセットと呼ばれる金や不動産や、仮想通貨、NFTといった新しい資産に投資しています。
あとは事業活動で稼いでいるという人がほとんど。



今回は本題じゃないので詳細は省くけど、ようは常識にとらわれない発想となる金融リテラシーがほしいということ。
この現代経済の仕組みを理解せず、「労働=お金」という図式に固執し続けるのは、思考停止です。
お子さんを「労働市場という名の搾取の地獄」へ連れていく前に、親御さん自身が金融リテラシーを深く学ぶ必要があります。
なお、金融はいろいろとリスクも高いので、まずは小さい投資額からおこなうことをおすすめします。
安定した会社が絶対だと思っている
「大手企業だから安心」「公務員だから安定」という考え方は、もはや終身雇用が成り立たない現代では破綻しています。
そして、安定した会社が障害者雇用でも例外なく存在する、などという幻想も抱くべきではありません。
企業は、障害者の有無にかかわらず、利益が出なくなれば容赦なく切り捨てます。



すでにA型とかB型とかはもう倒産してリストラしているところは出ている。
親御さんが「安定」という単一の価値(◯)に囚われているからこそ、お子さんは「不安定だが自由な道(グラデーション)」を選ぶことを許されないのです。
この「安定幻想」を捨てることが、WEB3時代における親子の対立的距離を縮める鍵になります。
障害者に関して関心が深すぎ
そして最後に、非常に皮肉な原因を挙げます。



ここも盲点なんよ。
こういう親御さんは、お子さんの「障害者」という側面に「関心が深すぎ」ます。



鬱陶しい。
つまり、「障害者=健常者と同じように働けない=どうにか働かせなければ」という、ネガティブな側面ばかりに注目しすぎているのです。
お子さんを一人の人間、「強い個性と才能を持つ一人の個人」として見てください。
「障害者という枠」で見るのをやめるだけで、「働く」という単一の選択肢から解放され、お子さんとの対立的な距離は一気に縮まります。