節約や貯金というと、「無駄な支払いを減らそう」「我慢して貯めよう」という話になりがちです。
もちろん、使わないサービスにお金を払い続けているなら、それは論外なので即座に解約すべきです。
しかし、今回テーマにしたいのは、その一つ上のステップ。
「使っているけど、使用頻度が低く、そのサービスの効率(費用対効果)が極めて悪いもの」の見直しです。
しばぬんこれ以外と節約して資産運用を回そうとしたときの盲点だったりするんだよね…
無駄を減らすために貯金をするのは重要ですが、そもそも、あなたが支払っているお金が、あなたの生活や成長に対して十分な効果を発揮できていないとしたら、それは「隠れた浪費」と同じです。
お金は所詮、道具であり、交換券です。
その道具の効率が悪いままで、いくら貯金を頑張っても、本当に豊かな生活は手に入りません。



そんなら削減して、残りを別で活かせば良いんじゃない?



下位プラン(削減)を選ぶだけじゃなく、使い方(運用)を見直すということを考えておくのでちょっとむずかしめだよ
チェックしておきたい!使用しても効率が悪いものありがちなこと
私たちが「使っているから無駄じゃない」と錯覚しやすい、効率の悪い支出をチェックしてみましょう。
📱 モバイル通信がかなり余っている
これは、現代人にとって最もありがちな「もったいない」支出の筆頭です。
現在、携帯の料金プランは20GB(ギガバイト)程度を標準にしているケースが多く見られます。
しかし、データ通信を最も多く消費するYouTubeでさえ、プレミアムを契約して**「オフライン再生」**を組み合わせるだけでも、通信使用量は大きく下がります。
さらに、多くの人が自宅にWi-Fi(光回線など)を導入しているため、平日の日中以外で大容量通信を使う場面がありません。



光回線はおろか、ホームルーターでも無制限なところもだいぶ増えてきたからね



逆にこれ、ライトユーザーより、ヘビーユーザーのほうが多い気がするね



そうなの!意外とモバイル通信の余剰ってヘビーな人が多いんだよね
結果、毎月10GB以上余らせている人がかなりいます。
もし、携帯プランを現在のものから下げて月1,000円以上も削減できるなら、それは間違いなく効率改善につながります。



ただ、ここでちょっと立ち止まって考えてほしい。
『安さ』だけを追求して格安SIMに乗り換えても、もし月500円も安く見込めない場合はどうする?乗り換えの手間や通信速度の安定性を考慮すると、その程度の節約は費用対効果が悪い。ということまで考慮しておきたい。
こういう場合は、無理に携帯プランを解約・縮小するより、余っている通信量を活用し、他の固定費を解約することを考えておいたほうが合理的だ。
例えば、家に光回線があるけど、モバイル通信が余っているなら、モバイル通信だけで生活できないか試す、といった具合を考えておきたい。
携帯のプランは、「1人用」か「シェアプラン(家族割など)」かで効率改善の戦略が変わってきます。
1人用の大容量プランの場合
iPadやサブ機がない場合は、携帯以外の通信サービスを解約し、スマホのテザリングで代用することを考える。
iPadなどがある場合は、そのiPadのデザリング等でモバイル通信をフル活用し、自宅の固定回線を解約する検討をする。
すでに契約している携帯プランが非常に安価な場合は、いっそのこともう1つ契約して、仕事用とプライベート用、あるいはテザリング専用機として使い分けるのも効率的です。
シェアプラン(家族割など)の場合
シェアプランは、他の人が解約してあとから1人プランにしても、トータルでそこまで安くならなかったり、契約変更の手間や携帯番号の変更リスクがあるため、費用対効果が悪いことが多いです。



シェアプランは1人で1個に使うとなるとコスパ最悪だが、使い方次第で別々で2つ契約するよりやすい



1人用とはどれぐらい違うんですか?



だいたい500~600円ぐらい違うね。



あーあたしかにこれ微妙だね…
他のサブスクなら簡単なので解約!って気軽に動けるけど電話の場合はSMSや会社、LINEなども紐づけているのでそう考えると…



まあこのパターンはもともと家族が使っていたのをあとから実質1人用になっているケースが多いね。
大手から格安ならやったほうがいいけど、格安から格安、シェアから1人は対して変わらん(それより通話代のほうが大きい)
この場合、携帯を使い分けて2台持ちにする、もしくはiPad(すでに持っている場合はなおさら)を買ってモバイル通信を共有するほうが良いでしょう。
再活用を優先し、家族全員でデータ容量を使い切る工夫をする方が、結果的にコスパが良くなります。
広い家で面積が持て余している
住宅費は、人生最大の固定費です。
賃貸で家賃が大きく下がり、狭い家でも問題ない場合は、引っ越しをして固定費を下げるのが最も効率的な改善策です。



けどこれは半数程度しか当てはまらない。
逆に持ち家を引き継ぎしたものだったり、ライフステージの変化で簡単に売却できない場合は、そうもいきません。
よほど不満がない場合、売却を考えるよりも、活用することを最優先にしましょう。
家は、掃除しないで放置すると、使っていない部屋でも使っている部屋と比べて早く傷んでしまうものです。
空間がもったいないだけでなく、資産価値を落とす原因にもなります。
📌 広い家の効率的な再利用例



余ったルームの使い道はこんなことでも実は十分
- クリエイティブな再利用:DIYルーム、家庭菜園(ベランダや庭)、トレーニングルームなど、自分の自己投資につながる空間に変える。
- エンタメ・仕事への活用:YouTuber専用ルーム(防音対策)、ゲーム部屋、集中できるリモートワーク専用スペースなど。
- 地域貢献/収益化:都会で需要が高いなら話は別ですが、地方でも、地域の集会所として貸し出す、あるいは倉庫として活用してもらうなど、収益化の道を模索する。
液タブと板タブ:放置されたクリエイティブツール
「イラストを書くぞ!」と意気込んで購入したものの、現在は放置しているペンタブレット(液タブや板タブ)はありませんか?
iPadの場合は使い道がたくさんあり、リセールバリュー(再販価値)も高めなので、もし使わなくなっても売却しやすいです。
問題は、PCに接続して使う液タブや板タブです。
高性能なものは需要が高く、高値で売れる可能性もありますが、古いものや使い勝手があまり良くない商品は、安くても売れないことがあります。
📌 液タブ・板タブの効率的な再活用
液タブは「イラスト専用」だと勘違いされがちですが、そうではありません。
- 液晶画面代わり
- イラスト以外作業の効率化(3DCGや動画編集)



ブラウニーちゃんによれば液タブって実はパソコンの中でも最強スペックのモニターなんだそう。



そうなんですね…
貯金:最ももったいない「道具」の放置



お金も所詮は道具であり、交換券です。
しかし、お金というのは最近は資産としての機能が全く役に立たなくなってきています。
そして何より、現在はインフレ(物価上昇)の時代です。
金利が低い銀行にただお金を貯金しておくことは、実質的に価値を目減りさせる、最ももったいない行為の一つです。
お金をタンス預金のように放置せず、有効活用しましょう。



えええ…お金を使えって言っているの!?
とはいえ、お金は生活の基盤となるものなので、通信プランや液タブのように「使い切る」戦法はリスクが高すぎます。



さーすがにお金のせんせーであるあたいもこんなことを無理無理!
具体的に、まず「残す貯金の目安」を決めます。
| ライフスタイル | 貯金として残す目安 | 合理性 |
| 一人暮らし | 15%程度(生活防衛程度) | 生活基盤を保ちつつ、緊急時に対応できるバランス。 |
| 家族持ち | 25%程度 | 万が一の病気や学費など、出費が大きくなるリスクに備える。 |
| 実家ぐらし | 5%程度(またはもう少し余裕を持つ) | 生活費が安く、資産形成に有利。親のサポートや将来の相続を考えると、子世代が資産を多く持つ方が合理的。 |



もちろん持っている総資産によるけど、100万円ぐらい持っている人なら大体これぐらいで見積もっておきたい。
そして残りの使えるお金を、「金融投資」と「自己投資」の二つの戦法に振り分けます。
まずは予定や目的があるなら「自己投資」を優先しましょう。
私の場合は、ちょうど通信を持て余している状況を解消したい、かつ持ち運びしやすいiPad Airが合理的に欲しかったので、その費用に充てました。
自己投資が完了し、使い切れない場合は、その全資産の残りの比率(上記の貯金目安を除く)までを金融投資に回すことをおすすめします。
使い方の効率での判断基準
次に、支出の効率を判断するための具体的なチェックポイントを見ていきましょう。
同じサービスが複数同時に含まれてないか?



ブログや動画実況者が比較検証のために複数やっているけどいっぱんてきに差別化が図る理由がない場合は1つに統一しておきたいね。
これは支出の重複をチェックする項目です。
例えば、大容量のSIMカード通信プランと、高速な光回線を自宅で同時に契約しているのは、非常にもったいないです。
どちらか一方を解約するか、プランを下げて、浮いたお金を自己投資に回しましょう。



例えばアニメ特化する動画プラットと、ドラマ特化する動画プラットであれば両方あってもいいよね



同じサビースでもそれぐらい差別化を図れるなら複数に分ける理由は濃いね!
また投資も同様で、よく投資の世界ではS&P500(米国主要500社)とオルカン(全世界株式)という口論選があるじゃないですか
もちろんいずれ2つとも目的は別々ですが、実際に少し調べてオルカンでも約6割が米国企業で構成されているため、実質的に「米国投資の重複」みたいな側面があります。



もちろんS&P500はアメリカ特化なのでアメリカしか投資しない。
残りの4割弱でいうと日本でも5%前後、他の国ではそれぞれ1~2%前後しかないのです。
いちおうオルカンの仕様上、変動するのでもし日本や新興国の時価総額が大きくなると割合自体は変わりますが、いずれにしろバランスがあんまり良くないです。
なので本当に物理的な分散投資をしたい場合は、新興国や国内といった明確に分離した市場を選ぶか、債券も含めたバランス型を狙う必要があります。
ただし、これは資産がすでにある程度多い人向け(1000万円~)の話ですので、初心者や資産が100万円程度しかない人は、まずはオルカン一本でいいでしょう。
YouTubeのオフラインサービスなど通信料を激減するもので削減できないか?
先に少し触れましたが、動画サブスクの「質的効率」を見直すのも重要です。
YouTube Premiumは、価格は月1,280円と高めですが、割と日常的にYouTubeを使う人からすれば、絶対に入れておいたほうがいいレベルなぐらい重要です。
広告は、通信料だけでなく、あなたの時間という最も貴重な資源のロスを生みます。
これを削減できる効果は非常に大きいです。



え?Braveがあるじゃん



確かにBraveは広告を消せるけど、それ以外のオフライン等も意外と馬鹿にできないことを忘れてはならない
BGM代わりに聞く人や、通勤・通学中にWi-Fi環境でダウンロードしてから見る人には、通信量を激減させる強力な機能です。
あなたの日常でYouTubeをよく見ているかどうかは、通信量を削減する上で重要な判断基準です。
よく見るなら、通信量を削減するためにPremiumへの投資を考えるべきです。
ハードウェアスペックの強み弱みをはっきりとさせる(中途半端は結局使わなくなる)
そして、最も重要な効率性の判断基準の一つが、あなたが持っているハードウェア(スマホ、タブレット、PC)の特性をはっきりと理解することです。
中途半端なスペックや役割を与えられたデバイスは、結局使われなくなり、「遊んでいる資産」になってしまうからです。
各デバイスの特性を理解し、役割を明確に分担することが、効率化のカギです。
| デバイス | 強み | 弱みと課題 | 最適な役割 |
| iPhone (スマホ) | ポッケに入る携帯性、IC/Pay決済、SIMカード内蔵、優れたカメラ性能 | 性能の割に割高、画面が小さい、長時間の重い作業は不向き | 外出決済、電話、LINE、健康管理、カメラ撮影 |
| iPad | 高性能(Mチップ)、見やすい11〜13インチ画面、携帯性(セルラーモデル)、バッテリー効率 | PCに機能が見劣る、重い3DCGゲームは長時間が難しい、ポケットに入らない | WEB検索、簡易ゲーム、読書、簡易ブログ作業、簡易デザイン (Canva) |
| ゲーミングPC (デスクトップ) | 圧倒的な高性能、拡張性、最強の作業効率 | 不動(動かせない)、Wi-Fi環境必須、SIMカードなし | イラスト、3DCG Gen2開発、動画編集、本格ブログ、長時間ゲーム、データ保管庫、本格デザイン |
私の場合は、以下のように役割を明確に分離しています。
- iPhone:外出決済 (ICカードやPayPay等)、電話、LINE、健康管理、カメラ撮影。
- iPad:WEB検索、スマホゲーム、PC/スマホゲーム(短時間で簡易タスク)、読書、Canva(簡易)、ブログ作業(簡易)、その他簡易作業。
- ゲーミングPC:イラスト、3DCG、3DCG Gen2開発、Canva(本格)、PC/スマホゲーム(長時間プレイ)、動画編集、ブログ作業(本格)、決済(インターネット購入)、データ保管庫。
このように、それぞれの特性を理解し、**「これはこのデバイスでしかやらない」**と決めることが、遊んでいる資産を減らす最も効率的な方法です。
📏 ストレージ容量や通信量をチェックする
最後に、あなたが契約している「量」が適正かを見極める必要があります。
「ストレージは大きければ大きいほど良い」という時代はもう終わりかけています。



アクアちゃんによると今のストレージは技術拡大よりも無駄なもので増えているんだとか
今は適正な量を見極め、維持する時代です。
使用量40%〜70%である場合はこれが、あなたの身の丈にあっているという証拠です。
この場合はこのまま維持しても問題ありません。
一方で使用量40%未満である場合、新品購入や容量が大きいものにもよりますが、2〜4年使っても余りすぎる場合は、それは過剰設備である証拠です。



ちなみに現在の適正はスマホなら128~256GB、Ipadなら128~512GB、PCは512GB~4TB(内容による)ぐらいがちょうどいいらしい。



それ以上の場合は2台に分散したほうが良いのかな?



そうね、端末も金融投資と同じで1つの箱にストレージを盛るなだね。ちなみにPCの場合はSSDを2つ以上に分散して対策はできるんだそう。


次回購入時は、一つ下の容量を検討してもいいレベルだと考えてもいいでしょう。
逆に使用量80%を超える場合はこれは使いすぎるか、見積もりが甘い証拠です。



ええ!?ギリギリであれば効率がいいんだから



それがね、今のストレージはある程度残しておかないとパフォーマンスが落ちてしまったり、短命化のリスクがあるから悪いんだ
まずは手っ取り早いものとして
- 不要なものを消去しておくこと(いらん写真やアプリの削除)
- 使用する画像や動画の軽量化(PNGやJPEGからWebpへ変換、4KからFHDサイズ化、H264からAV1へ)
- 使用アプリや仕様ソフトの統合化や代替化(重すぎるソフトは大体無駄に重いだけ)



いちおうこれだけでもだいぶ削減はできます。
それでも足りない場合は、クラウドストレージへの移行や、一つ上の容量へのアップグレードを検討しましょう。
あとは今、自分がどれぐらいデータ通信を使用しているかの見直しも重要です。
使用量7割未満(繰越ができないプランの場合8割未満)である場合は、通信量の見直し対象です。
大半の人はプランの削減の見直しで良いのですが、端末がスマホ1台とかしかない場合は、スマホのSIMプランを見直すよりも、自宅の固定回線や、その他の通信サービスを解約できないか考えたほうが効率が良い場合もあります。



40GBや60GBの大容量ならそれでいいけど、20→10GBとかの場合って実際あんまり価格が対して変わらないからね
まとめ
お金の効率性を高めることは、単なる節約以上の意味を持ちます。
それは、あなたの時間、空間、そして精神的な余裕を生み出し、その分を自己投資や金融投資に回すことができるからです。
「使っているけど効率が悪い」という隠れた浪費を見つけ出し、「再活用」か「解約・縮小」かを合理的に判断しましょう。
そして、あなたの最も大切な資産である時間とエネルギーを、最も高い効果を発揮できる場所に集中させるのです。


