前回の記事では、ゲーミングPCを購入するうえでの心構えや基本的な考え方をお伝えしました。今回は「買う前に必ず確認しておきたいこと」を5つに絞ってお伝えします。この5つを事前に押さえておくだけで、後悔するリスクをぐっと減らせます。
にゃもも買う前に確認することって、そんなにあるの?早く欲しいのに!



焦る気持ちはわかるけど、事前準備が甘いと後から「こんなはずじゃなかった」ってなりやすいよ。5つだけしっかり確認しよう!
1. パソコンはどういうふうに手に入れるのか?
ゲーミングPCを手に入れる方法は大きく分けて4つあります。
| 入手方法 | メリット | デメリット | 初心者向け度 |
|---|---|---|---|
| BTO(受注生産) | コスパ良好・保証あり・サポートあり | 納期が数日〜2週間かかる場合がある | ★★★★★ |
| 家電量販店 | すぐ手に入る・実物が見られる | 割高・カスタマイズ不可 | ★★★☆☆ |
| Amazon等ネット通販 | 手軽に注文できる | 保証・サポートが弱い・スペック確認が難しい | ★★☆☆☆ |
| 自作・中古 | 究極のコスパ・カスタマイズ自由 | 知識が必要・初期不良リスク・保証なし | ★☆☆☆☆ |
初心者には「BTOメーカーでの購入」を強くおすすめします。BTOとはBuild To Order(受注生産)の略で、ゲーミングPC専門メーカーが組み立てて送ってくれるサービスです。保証もサポートもついており、コストパフォーマンスも家電量販店より優秀です。
Amazonや楽天でゲーミングPCを検索すると様々な製品が出てきますが、中には怪しいブランドのものや、スペックの表記が不正確なものも混じっています。信頼できるBTOメーカーの公式サイトから購入するのが最も安全です。
自作PCや中古PCは「趣味の領域」です。壊れたときの対応や、初期不良の判断など、ある程度の知識が必要になります。最初の1台としてはおすすめしません。
2. 家で遊ぶものか?持ち運べるものか?
ゲーミングPCには「デスクトップ型」と「ノート型(ラップトップ)」があります。どちらを選ぶかは、使い方によって大きく変わります。



ノートPCのほうが場所を選ばないし、便利そうだよね〜。



確かに携帯性は魅力なんだけど、同じ予算なら性能はデスクトップのほうがずっと高くなるんだ。消費電力も、冷却性能も違うから注意が必要だよ。
| 項目 | デスクトップ型 | ゲーミングノート | ポータブルゲーミング機 |
|---|---|---|---|
| 性能(同価格帯) | ★★★★★ | ★★★☆☆ | ★★☆☆☆ |
| 消費電力 | 300〜500W | 100〜200W | 20〜50W |
| 携帯性 | なし | 高い | 最高 |
| 冷却性能 | 高い | やや低い | 低い |
| 拡張性・将来性 | 高い | 低い | ほぼなし |
| 価格(同性能帯) | 安い | 高い | 中程度 |
基本的に「自宅でガッツリ遊びたい」という方にはデスクトップ一択です。ゲーミングノートは薄くなってきたとはいえ、熱がこもりやすくパフォーマンスが落ちやすい傾向があります。また、バッテリー駆動では性能が大幅に下がるため、実質的に「電源につないで使うもの」になりがちです。
ポータブルゲーミング機(Steam Deck等)は出先での軽いゲームには向いていますが、重量級タイトルをフルグラフィックで遊ぶのは厳しい場合があります。
3. 通信設備は十分なのか?
ゲーミングPCを最大限に活かすには、インターネット回線の品質が非常に重要です。遅い回線では、どれだけ高性能なPCを持っていてもオンラインゲームがカクついたり、遅延が出たりします。
光回線(フレッツ光・auひかり・SoftBank光等)を契約していることが大前提です。速度の目安としては、下り1Gbps(ギガビット)プランで十分です。それ以上の速度を求める必要は現時点ではありません。
| 回線の種類 | 実測速度の目安 | ゲームへの適性 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 光回線1Gbps | 300〜700Mbps | ★★★★★ | ゲームに最適。これで十分 |
| 光回線10Gbps | 1〜5Gbps | ★★★★★ | 動画配信・大量ダウンロード向け |
| ホームルーター(5G) | 50〜300Mbps(変動大) | ★★★☆☆ | 遅延が出やすい時間帯がある |
| モバイル回線(4G/5G) | 20〜100Mbps | ★★☆☆☆ | 対戦ゲームには不向き |
| ADSL・VDSL | 1〜30Mbps | ★☆☆☆☆ | 現代のゲームには力不足 |
有線LAN接続が推奨ですが、Wi-Fi(Wi-Fi 6以降)でも十分な環境が整っていれば問題ありません。ただし、壁や床を何枚も挟む場所に置く場合は、有線LANの導入を検討してください。
4. コンセントやブレーカーを調べておきたい
ゲーミングデスクトップPCは消費電力が大きいです。特に高性能なGPUを搭載したモデルは、フル稼働時に400〜600Wを消費することもあります。これが家庭のブレーカーやコンセントに影響を与えることがあるため、事前の確認が必要です。



コンセントなんてどこでもいいんじゃないの?



実はそうじゃないんだ。電源タップやOAタップを経由すると、熱やノイズの原因になることがある。PCは壁コンセント直挿しが基本だよ!
ゲーミングPCは必ず壁のコンセントに直接挿してください。電源タップを使う場合でも、電源容量が十分なものを選ぶ必要があります。安価なタップは接触不良や発熱のリスクがあります。
| PCのグレード | 目安消費電力 | 必要アンペア(100V換算) | 備考 |
|---|---|---|---|
| エントリー(RTX 4060等) | 200〜300W | 2〜3A | 一般的な家庭でも問題なし |
| ミドル(RTX 4070等) | 300〜400W | 3〜4A | エアコンと同時使用に注意 |
| ハイエンド(RTX 4090等) | 500〜700W | 5〜7A | 回路の専用化を推奨 |
また、古い住宅や賃貸では20Aのブレーカーが1部屋に1回路しかないことがあります。エアコン・テレビ・PC・モニターを同時に動かすとブレーカーが落ちる可能性があるため、ブレーカーのアンペア数を事前に確認しておきましょう。
5. 部屋の環境には問題ないか?
ゲーミングPCは発熱量が大きい機器です。適切な環境を整えないと、熱暴走やパーツの劣化につながります。設置場所を決める前に以下の点を確認しましょう。
机・椅子の確認:ゲーミングPCのタワー型本体は幅20〜25cm、高さ40〜50cmほどあります。デスクに置く場合は横幅と奥行きに余裕が必要です。床置きの場合は、ホコリが吸い込まれやすいため、できれば台の上に置きましょう。
排熱スペースの確保:PC背面・側面・上部には最低でも10〜15cmの空間が必要です。壁にぴったりくっつけたり、棚の中に入れたりするのはNGです。熱がこもるとパフォーマンスが低下し、最悪の場合、内部パーツが壊れます。
室温管理:ゲームプレイ中のPC内部温度はCPUで60〜90℃、GPUで70〜85℃程度になることがあります。室温が高いほど内部温度も上がるため、夏場はエアコンで室温を適切に保つことが重要です。



机の上に置いたらモニターと本体だけでいっぱいになりそう……。



そういう場合はデスクの脇に本体専用のラックを置くか、床置き用の台を検討するといいよ。最初からレイアウトを考えておくと後が楽になるね。
BTOメーカー別・初心者向けおすすめショップ比較
「BTO推奨」とお伝えしましたが、日本には複数のBTOメーカーがあります。それぞれ得意分野やサポート体制が異なるため、自分に合ったメーカーを選ぶことが大切です。



どこのメーカーを選べばいいか、正直わからなくて……。何を基準にすれば?



初心者なら「サポートの手厚さ」と「サイトのわかりやすさ」を優先するといいよ。スペックより先に、困ったとき助けてもらえるかどうかを見てほしいな。
| メーカー名 | 価格帯の目安 | サポート体制 | カスタマイズ自由度 | 初心者向け度 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| マウスコンピューター | 10万〜25万円 | 24時間365日対応 | ★★★★☆ | ★★★★★ | 国内生産・丁寧なサポートが人気。初心者の定番 |
| ドスパラ(GALLERIA) | 9万〜30万円 | 電話・チャット対応 | ★★★★☆ | ★★★★☆ | ゲーム特化ブランド「GALLERIA」が有名。秋葉原に実店舗あり |
| パソコン工房 | 8万〜25万円 | 実店舗+電話対応 | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | コスパ重視。全国に実店舗があり直接相談しやすい |
| サイコム(Sycom) | 12万〜40万円 | メール・電話対応 | ★★★★★ | ★★★☆☆ | パーツ選定のこだわりが強い。品質重視の上級者向け |
| フロンティア | 7万〜20万円 | 電話・メール対応 | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | セール品が豊富でコスパが良い。在庫品の即日発送も |
初めてゲーミングPCを買う方には、マウスコンピューターかドスパラ(GALLERIA)が特におすすめです。どちらもサポートが充実しており、サイトも見やすく設計されています。
「実際に見てから決めたい」という方はパソコン工房やドスパラの実店舗に足を運ぶのもよいでしょう。スタッフに相談しながら購入を決められる安心感があります。
レンタルサービスの活用法
「本当に自分にゲーミングPCが必要かわからない」「まずは試してみたい」という方には、ゲーミングPCのレンタルサービスという選択肢もあります。



え、PCってレンタルできるの!?



できるよ!月額制で試せるサービスがあるんだ。購入前の「お試し」として使うのはアリだと思う。
代表的なサービスとしては以下のものがあります。
| サービス名 | 月額目安 | 最低期間 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| GMOとくとくBB ゲーミングPC | 約8,000〜15,000円/月 | 3ヶ月〜 | まず試したい人・単身赴任中の人 |
| Rentio(レンティオ)ゲーミングPC | 約5,000〜12,000円/月 | 1ヶ月〜 | 短期間だけ使いたい人 |
| PC DEPOT レンタル | 要問い合わせ | 1ヶ月〜 | 実店舗で相談したい人 |
レンタルサービスのメリットは「壊れても修理費用を自己負担しなくてよい場合が多い」「不要になったら返却できる」「一時的な高性能PC需要に対応できる」という点です。
一方で、長期間使う場合は購入のほうがトータルコストは安くなります。3ヶ月以上継続して使うなら、最初から購入したほうがお得なケースがほとんどです。
レンタルが向いている人:ゲームを本格的に始めるか迷っている段階の人、出張や単身赴任などで一定期間だけ使いたい人、引っ越し後に購入を検討している人など。
モニター・マウス・キーボード選びの初心者ガイド
ゲーミングPCを購入するとき、本体だけを買えばいいわけではありません。一緒に揃えるべき周辺機器も最初から予算に入れておくことが大切です。



PC本体以外に何が必要なのか、リストアップしてほしいです。



基本的には「モニター・マウス・キーボード」の3点が最優先だね。ヘッドセットも最初から持っておくと捗るよ。
| 周辺機器 | 最低限の予算 | おすすめ予算 | 選ぶときのポイント |
|---|---|---|---|
| ゲーミングモニター | 15,000円〜 | 25,000〜40,000円 | リフレッシュレート144Hz以上・応答速度1ms以下を目安に |
| マウス | 2,000円〜 | 5,000〜10,000円 | 重さ・持ち方・DPIを確認。ゲーミングマウスは別物 |
| キーボード | 3,000円〜 | 8,000〜15,000円 | メカニカルスイッチが長持ち。打鍵感の好みで選ぶ |
| ヘッドセット | 3,000円〜 | 7,000〜15,000円 | マイク付き必須。有線のほうが遅延なし |
| マウスパッド | 500円〜 | 1,500〜3,000円 | 大判(XLサイズ)がおすすめ。操作が安定する |
| PC台・ラック | 2,000円〜 | 3,000〜8,000円 | 床置きするなら必須。ホコリ・湿気対策になる |
特にモニターは重要です。ゲーミングPC本体がどれだけ高性能でも、モニターのリフレッシュレートが60Hzでは画面の滑らかさを実感できません。最低でも144Hz対応のゲーミングモニターを用意しましょう。
マウスとキーボードは初心者のうちは5,000〜10,000円程度のものから始めれば十分です。プレイスタイルが固まってきたら、自分に合ったものへアップグレードすることをおすすめします。
合計の目安として、PC本体15万円 + 周辺機器5万円 = 初期費用20万円程度を想定しておくと、後から「足りなかった」とならずに済みます。
まとめ:購入前の5点チェックリスト
ここまでの内容を整理します。ゲーミングPC購入前に以下の5点を必ず確認しましょう。
- チェック1:入手方法はBTOメーカー経由で決まっているか?
- チェック2:デスクトップ型にするか、ノート型にするか決まっているか?
- チェック3:光回線は契約済みか?
- チェック4:コンセントとブレーカーの容量は確認したか?
- チェック5:設置場所と周辺機器の予算は確保できているか?
次回のその3では、ゲーミングPCの「スペックの読み方」について解説します。CPU・GPU・メモリ・ストレージそれぞれの役割を理解すると、自分に合ったPCが選びやすくなりますよ。

