SNSでの炎上は、今や世界中で起こる現象です。

でも日本は特に炎上がひどいよね…



本当にね、毎日何処かでくだらん理由で炎上しまくっているだろうし。
一度火がつくとその規模と悪質さが際立っているように感じられます。
なぜ、私たちはここまで炎上を加熱させてしまうのでしょうか。
今回は、その根本的な原因を、社会構造や国民性といった多角的な視点から考察していきます。
なぜ日本は「炎上大国」と言えるのか?



にゃももはなんで日本が炎上大国とも言えるほどひどいのかわかるかな?



そういえばなんでだろう??



一言で言ってしまえば「文化」が最も大きな起因だ。



文化ですか…!



なぜかはこれから具体的に見ていこう
1. 教育の考え方による根本問題
まず日本の炎上文化の根底には、約160年間もほとんど変わっていない明治維新以降の教育構造があると考えています。



教育!?
当時の日本は、富国強兵を掲げ、強力な軍事国家を目指していました。
そのため、教育は「みんな一緒」であることが良しとされ、個性は許されないという軍事的な文化が強く影響しています。
これは、学校の体育会系に代表される「根性論」や、集団行動を重んじる文化にもつながっています。
この「みんな一緒」という意識は、SNSにおける「正義感」として現れます。
誰か一人がルールを破ったり、集団の和を乱したりすると、皆で一斉に叩き、正しい行動へと矯正しようとする。この「正義の鉄槌」を振り下ろす行為が、炎上を加熱させる大きな要因になっているのです。
平成に入ってからこの傾向は緩和されつつありますが、その名残は今も色濃く残っています。
2. 冷笑主義の上に成り立つ「意地汚い性格」
SNSの炎上に参加する人々の中には、「自己責任論」という価値観が根強くあります。
- 「そんな発言をする方が悪い」
- 「自業自得だ」
炎上の当事者に対して、このような言葉を投げかける人々は、意外にも特定の年齢層と役職に偏っています。
多くの場合は、40代から60代の男性で、企業の部長や社長といった中間管理職以上のポジションに就いている人々です。



ええ!?意外~!
てっきり貧乏な人だと思っていた~!
彼らは、バブル崩壊後の厳しい時代を経験し、「自分の力で這い上がってきた」という自負を持っています。
そのため、他者の失敗に対して非常に厳しく、「すべては自己責任だ」という冷笑的な態度を取りがちです。
こうした人々がSNS上で匿名性を武器に、日頃の不満や鬱憤を晴らすかのように炎上に参加し、他人を意地汚く罵倒することが、日本の炎上をより悪質にしている一因です。
3. 社会に対する不満が多すぎる
日本の社会は、過度な労働時間、厳格な上下関係、そして一部の偉い人たちが富を独占する「搾取構造」という、昔ながらの悪しき文化が根強く残っています。
多くの人々は、こうした社会構造に対して不満や閉塞感を抱いていますが、それを直接的に表明する場がありません。



コミュニティなどが全然なさすぎるね
その結果、SNSという匿名で発言できる場所で、芸能人やインフルエンサー、あるいは一般人のささいな言動をきっかけに、日頃の不満を一気に爆発させてしまうのです。
炎上は、社会の不満が溜まりに溜まった結果、小さなきっかけで爆発する「ガス抜き」のような役割を果たしているのかもしれません。



とはいっても自分の不満を投げるのはだめよね!
4. 炎上すれば稼げるから
炎上は、人々を惹きつける強力なコンテンツです。
SNS上で炎上すれば、当然、注目が集まります。
中には、この性質を逆手に取り、わざと過激な発言や行動をして炎上を狙う人々もいます。
- YouTuberやインフルエンサー: 炎上によって再生数やフォロワー数を増やし、広告収入を得る。
- まとめサイト: 炎上した話題をまとめて記事にし、アクセス数を稼ぐ。
炎上は、短期間で大きな利益を生み出す可能性があります。
この「炎上すれば稼げる」という金銭的な動機が、SNSでの炎上をさらに加速させているのです。



でも最近、こういうせいか企業は制裁の動きを見せているし、政府とかもこの動きを問題視していくようにようにはなった
5. 日本は中央集権が合わない国だから
この問題の根底には、日本という国がもともと中央集権に合わないという、より深い構造的な問題があると考えています。
日本は、歴史的に見ても、地方のコミュニティが独自の文化を育む「分散型」の社会でした。
しかし、明治維新以降、国全体を一つの強力な中央政府が統治する構造に変わりました。



つまり、江戸時代までは武士が先導する社会だったということ




SNSもまた、ごく一部の巨大プラットフォームが、情報やコミュニケーションを独占する「中央集権的な構造」を持っています。
- Twitter(現X): タイムラインという一つの空間に、すべての情報が集中。
- YouTube: 一部の人気チャンネルに、視聴者が集中。
この中央集権的な構造は、日本の国民性と合わないため、不満や摩擦が起きやすいのではないか、と私は考えています。



もうすでにYoutuberやVtuberもその現象は見え始めているね
炎上は下火になるが、なくならない
SNSの炎上は、完全になくなることはないでしょう。しかし、そのあり方は今後、大きく変わっていくと私は見ています。
世界各国では、過熱しすぎたSNSの誹謗中傷やフェイクニュースに対して、プラットフォームを規制する動きが強まっています。



もちろん日本も例外ではない。
また、SNSのユーザー自身も、炎上や不幸な出来事に晒され続けることに疲弊し始めています。SNSの第一世代は、その負の側面を経験し、もううんざりしているのです。
今後は、SNSの世代が「第二世代」へと移り変わり、分散型のSNSや、特定のコミュニティ内でのみ交流するクローズドなプラットフォームが主流になる可能性があります。


さらに未来を考えると、これまでは企業が提供するプラットフォームに依存していましたが、
これからは「自分でプラットフォームを持つ時代」が迫っています。
Web3やメタバースといった技術は、ユーザーが自分の情報を自分で管理し、自分のコミュニティを自分で創造することを可能にします。
炎上は、中央集権的なプラットフォームが生み出した歪みの一つなのかもしれません。私たちは今、その歪みから解放され、より自由で、分散化された新しいコミュニケーションのあり方へと向かおうとしているのです。