今の不動産業界を見ていると、どうにも「非効率だなあ」と感じることが多くないですか?
もちろん仕事の内容とか、運営の構造はあるけど…今回の話は

建物について主な視点で見ていくよ
空き家が増え続けているにもかかわらず、新しいマンションやアパートが次々と建つ。
駅前には使われていないオフィスビルが立ち並び、シャッター街となった商店街には空き店舗が目立ちます。



これを見てにゃももちゃんはどう思う?



雰囲気的に良くない…



そうだろうな…こんなの見て普通の人は雰囲気が良くないというのが一点張りだろうね。けど私は使いにくいのが原因だと思う。



使いにくい?



だってあんなに細かく用途で分けて建てたりしたらなぁ、そりゃあ使い勝手悪いよ。
需要と供給のバランスが崩れているのはもちろんですが、それ以上に、建物の構造や用途そのものが、現代のライフスタイルや技術に合わなくなってきているように感じます。



今回は、そんな不動産の非効率さについて、いくつか深掘りして考えていくよ。
なぜ不動産は非効率だと思うのか?



いくつか原因が積み重ねであるけど、非効率の一番の原因は「生かしにくい」ような仕組みにしていることだね



生かしにくいってどういうことですか?



ようは建物そのものがいろいろと使いにくすぎて生活しづらいのよね。だからどんどん使われず余っていく



たしかにいろいろとめんどくさい



そもそも制度的な原因も大きいけど歴史的背景や生活変化など様々だよ。もう少し柔軟性にできないかと思う
一人暮らしの家はコスパが最悪でメリットが少ない
まず一人暮らしの家とかはまじなんのためにあるのかが不思議なぐらい存在意義が問われます。
事実投資側も一人暮らしもモヤモヤすするこの問題。
はっきりというと今建築してもメリットがない



不動産業界では「ワンルーム投資は儲からない」なんてよく聞くほど実はコスパ最悪なんだよね



話を聞いたことがある!
なんか儲からないらしいね



けど、忘れてはならないのは利用する側から見ても、一人暮らしの物件はコスパが非常に悪い。



ああ…やっぱりそうですか…
なぜコスパが悪いかといえばだが、家は部屋の広さに関係なく、キッチン、トイレ、お風呂といった設備がそれぞれ1セット必要になるからです。



最近の子はこれがないとまず選んでくれないですもんね…
けど狭い家とも広い家でも広さは違うけどかならずついています。
同じ条件でワンルームと2LDKを比べてみると。
ワンルームの広さはせいぜい20~30平米ですが、2LDKは50~60平米ほどあります。
広さだけでみれば約2~3倍違いますが、家賃は多くの場合、1.5倍程度しか変わりません。



場所によってはほとんど同じ家賃で借りられる。



えええ!?
実際に価格の違いがあるのは土地とか設備の設置による費用ぐらい
ワンルームでも2LDKでも、トイレや風呂の設置費用は実はそこまで大きく変わりません。
不動産は建築の土台そのものが一番価格が高いのでオプションを入れてもそこまで差がない。



それにキッチンや風呂はともかく
とくにトイレとかはどこ行っても一緒なんだよね
結局は用を足すだけだし



言われてみれば年代や機能で違うとはいえ…本質的にはあまり差がないですもんね…
つまり、広さあたりの設備コストが、ワンルームは圧倒的に高いのです。



だから家賃とかも1平米あたりが高い。
さらに、一人暮らしは家電とかの生活にかんしても非効率で、生活コストは20万円近くもかかります。
加えると購入費もバカ高く、冷蔵庫や電子レンジ、洗濯機など、一人分だけのために買い揃える必要があります。



しかも家電は見た目を除けばそこまでこだわるというものがないしね
もし、将来的に実家に戻る可能性があるなら、これらの家電は余計な荷物になり、処分するにもお金がかかります。
一人暮らしは「自由」というメリットがある一方で、経済的な負担や物の管理という面で、非常に非効率な生活だと言えるでしょう。
実際の若い人の4割は今も実家にいるということでこれはコスパが悪いということに気付かされたんでしょうね
今はもう就職が保証されないので同時に一人暮らしするメリットも薄れています。
子に一人暮らしを強制的にさせるのは時代遅れ


そもそも不動産は投資に向かない?
家や土地を「投資」の対象として見ることが、そもそも間違っているのではないか、という考え方もあります。



公営住宅はあるということは?



確かに家がないと困りますもんね
考えてみれば、国や自治体が公営住宅を運営しているのは、住居が「誰もが生活するために必要なもの」だからです。
生活必需品を投機目的で扱うのは、本来、健全なことではありません。
自由貿易が問題視されるのも、一部の人間が利益を追求した結果、多くの人が生活を苦しめることになるからです。
不動産も同じで、儲けを出すために家賃が高騰すれば、住む場所がない人が増えてしまいます。



実際に家が余っているのに、ホームレスやネットカフェ難民がいるのは住むためのお金がないからの証拠
つまり、ホームレスやネットカフェ難民もいるにも関わらず、空き家を有効活用できないのも商売というそのものの根本的な金銭的問題から使えないという効率を落とす原因にもなっています。
不動産が投資に向かないもう一つの理由は、管理のトラブルが多いことです。
オーナー側は、不動産会社を勝手に変えたり、不当な値上げをしたりする問題が起こりがちです。
一方、借りる側も、お金の問題から頻繁に引っ越しができなかったり、ゴミ屋敷にしたり、孤独死したりといったリスクがあります。
複数の物件を所有して管理しようとすると、どうしても手が回らないところが出てきます。
そして、不動産という「物」そのものが劣化していくため、定期的な修繕やメンテナンスが必要になります。
これらの手間やコストを考えると、株式や債券のような金融商品と比べ、投資効率は決して良いとは言えません。



利回りが高いのもこういったリスクを抱え込むからね。
ハイリスク・ハイリターン
用途が細かすぎる!
現在の不動産は、住居、店舗、オフィス、工場など、用途が細かく分かれすぎていて、非常に非効率だと感じます。
専門的に言えば、「第一種住居地域」や「工業地域」といった用途地域のこと。



ちなみにFP3級の教科書とかでこれでてくるよ
これらの区分は、戦後、日本の都市が急速に発展する中で、住環境を守ったり、産業を効率化したりするために作られました。
設備が大きいので騒音だったり、家賃だったりで昔は家と産業は別々にするほどメリットが合ったのです。
しかし、現代社会では、その必要性は薄れてきているのではないでしょうか。
例えば、
- 店舗だとAmazonや楽天といったECサイトが普及し、リアル店舗を必要としない買い物が増加。
- オフィスはリモートワークやAIの進化により、出社する必要性が薄れ、オフィス不要に。
- 工場は消費低下と個性化で3DプリンターやIoTなど、個人が自宅で物を生産できる技術が登場して大きなものは不要に?
もちろん、病院や学校、ホテル、そして農地など、ネットでは完結しない施設は必要です。
しかし、そういった使い分けた建物の半分近くは、もう必要ないのでは? とすら感じてしまいます。
物が余り過ぎている現代において、「新しいものを作る」こと自体、本当に必要なのか?
という根本的な問いが、不動産業界にも突きつけられているのです。
これから不動産はどうなっていくか?
今の空き家率を見ると、今の不動産ビジネスは、もはや成り立たなくなっているのが明らかです。
供給が需要を上回っているのですから、紛れもなく「パイの奪い合い」です。
しかも、不動産は維持や管理に手間がかかるため、これから先、効率性の低い物件はどんどん淘汰されていくでしょう。
空き家を有効活用したり、一つの建物を複数の用途で使えるようにしたり、より柔軟で効率的な不動産が求められていくはずです。
例えば、
- 使われていないオフィスビルを住居に改修する。
- 平日はオフィス、休日はイベントスペースとして活用できる建物を作る。
- 住居の一角を店舗やアトリエとして使えるようにする。
といった、用途の垣根を越えた不動産が増えていくかもしれません。
「一つの用途のために一つ建てる」という、これまでの非効率なやり方は、もう通用しません。
これからの不動産は、より多機能で柔軟な構造に変化していくのではないでしょうか。
そして、それはきっと、私たちの生活をより豊かに、そして効率的にしてくれるはずです。
あなたの周りの「非効率だなあ」と思う不動産はありますか?