今回は、私が普段から愛用しているGeminiを例に、生成AIの基本的な使い方をわかりやすく解説します。
準備するもの:たったこれだけ
生成AIを始めるために必要なものは、たったの2つ。
- スマホ
- GeminiやChatGPTなどのアプリ

え!?たったそれだけ!?



そう、たった2つ用意すれば良い
これだけです。
生成AIには特別な高性能PCも、専門知識も必要ありません。


スマートフォンにアプリをダウンロードするだけで、すぐにAIの世界に足を踏み入れることができます。
使い方は「非常に簡単」
生成AIの使い方は、驚くほどシンプル。
「AIに何をさせたいか」を考えて、それを文章で伝えるだけ。
たとえば、今回の例で考えてみましょう。
あなたは「Vtuberを始めるのにかかるお金が知りたい」と思っています。


そこで、Geminiにこう聞いてみます。
「Vtuberをはじめるまでどれぐらいお金がかかるのか?」


すると、Geminiはすぐに、かかる費用や必要な機材、活動スタイルごとの費用目安などをまとめて回答してくれます。
まるで、あなたが聞きたいことすべてを教えてくれる専門家が、スマホの中にいるようなものです。
使い方よりも「目的」が重要
ここからが重要で
AIを「なんとなく使う人」と「使いこなす人」の決定的な違いです。
AIの使い方は簡単ですが、その背後にある「目的」をどれだけ深く考えて指示を出せるかが、実は最も重要。
前述の通り生成AIは、あなたの指示通りに動く優秀な「アシスタント」です。
つまり、あなたはAIの「経営者(指示者)」ということになります。
例えば、「Vtuberを始めるまでどれぐらいお金がかかるのか?」という質問を、さらに掘り下げてみましょう。
- 浅い指示: 「Vtuberの費用を教えて」
- 深い指示: 「Vtuberを始めたい高校生です。お小遣いの範囲でできる、アバターや機材の費用を教えてください。また、将来的に収益化を目指したいので、費用対効果の高い機材も教えてくれると嬉しいです。」
どちらの指示が、よりあなたの目的に合った、質の高い回答を引き出せるでしょうか?



言うまでもなく、後者。
前者の答え
Vtuberとして活動を始めるための費用は、どのようなスタイルで活動したいかによって大きく異なります。ここでは、初期費用としてかかる主な項目と、そのおおよその目安について解説します。
費用総額の目安
- お試しで始める場合: 10万円~20万円程度
- 本格的に活動する場合: 30万円~70万円程度
- プロレベルを目指す場合: 70万円~200万円以上
費用の内訳
主な費用は「アバター制作費」と「配信機材費」に分けられます。
1. アバター制作費
Vtuberの「顔」となるアバターにかかる費用です。2Dか3Dか、誰に依頼するかによって価格が大きく変わります。
2Dモデル (Live2D)
- 基本モデル (まばたき、口パクなど): 5万円~15万円
- 標準モデル (表情差分、髪の揺れなど): 15万円~30万円
- 高品質モデル: 30万円以上
- 個人クリエイターに依頼: 5万円~30万円程度
- 制作会社に依頼: 15万円~50万円程度
3Dモデル
- 基本モデル: 10万円~30万円
- 標準モデル (テクスチャ、自然な動きなど): 30万円~80万円
- 高品質モデル (物理演算など): 80万円~150万円以上
- 個人クリエイターに依頼: 10万円~50万円程度
- 制作会社に依頼: 30万円~100万円程度
※ 汎用モデル(複数人が使用可能なモデル)であれば、数千円から購入できる場合もあります。
2. 配信機材費
配信を安定して行うための機材にかかる費用です。
- PC: 15万円~30万円程度
- 配信や動画編集、ゲーム実況など、高負荷な作業に耐えられるスペックが求められます。
- マイク: 1万円~3万円程度
- クリアな音質で配信するために必要です。
- Webカメラ: 5,000円~1.5万円程度
- 2Dアバターを動かすための表情トラッキングに使用します。
- VR機器: 4万円~200万円程度
- 3Dアバターの全身トラッキングをしたい場合に必要となります。
3. その他にかかる費用
- ソフトウェア: 無料~数万円
- トラッキングソフトや配信ソフト、動画編集ソフトなどがあります。無料ソフトも多いので、費用を抑えることも可能です。
- 配信用の素材: 数千円~
- チャンネルロゴ、サムネイル、BGM、SEなど。
- 周辺環境: 数万円~
- 照明、グリーンバック、防音材など、配信環境を整えるための費用です。
費用を抑えるには
- 無料ツールやアプリを利用する: スマホアプリの中には、無料でアバターを作成して配信できるものもあります。
- モデルを自分で作る: 費用はかかりませんが、時間と技術が必要になります。
- 汎用モデルや中古の機材を利用する: 費用を抑えて活動を始めることができます。
ご自身の活動目的や予算に合わせて、必要なものを検討していくことが大切です。
後者の答え
Vtuber活動を始めたい高校生とのこと、素晴らしいですね!お小遣いの範囲で始められる方法と、将来的な収益化を見据えた費用対効果の高い機材について、詳しくご説明します。
1. アバターについて
アバター制作には、大きく分けて3つの選択肢があります。
① 無料で始める方法
- Vroid Studio: 自分だけの3Dモデルを簡単に作れる無料のソフトウェアです。髪型や服装、顔のパーツなどを自由にカスタマイズできます。完成したモデルは、後述の配信ソフトで利用可能です。
- コテキャラメーカーなどの2Dキャラメーカー: ネット上で公開されている無料のキャラクター作成ツールです。パーツを組み合わせて簡単に2Dのキャラクター画像を作成できます。
② お小遣いの範囲内で依頼する方法
- スキルマーケットサイト:
Skeb
、ココナラ
、クラウドワークス
などでは、個人で活動しているクリエイターにアバター制作を依頼できます。費用はクリエイターや依頼内容によって大きく異なりますが、数千円~数万円で依頼できるケースもあります。 - Twitterで依頼:
#有償依頼
や#Vtuber準備中
などのハッシュタグで、個人クリエイターが依頼を募集していることがあります。直接交渉になるため、トラブルを避けるためにも、事前に料金や制作期間、納品形式などをしっかりと確認しましょう。
費用対効果の高いアバター
将来的に収益化を目指すのであれば、Vroid Studioで作成した3Dモデルがおすすめです。無料で高品質なモデルを作成でき、配信ソフトとの連携もスムーズです。また、活動が軌道に乗ってから、収益を使ってより高品質な2Dまたは3Dのアバターをプロに依頼するという流れも良いでしょう。
2. 機材について
Vtuber活動に必要な機材は、最低限から始めることができます。
【最低限必要な機材】
- PC:ゲームや動画編集も視野に入れる場合は、ある程度のスペックが必要です。既に持っているPCが使えるか、まずは確認しましょう。
- スペックの目安: CPUはIntel Core i5以上、メモリは8GB以上がおすすめです。
- Webカメラ:アバターを動かすために必要です。
- 価格帯: 3,000円~10,000円程度。
- おすすめ:
Logicool C920n
など。
- マイク:クリアな音声をリスナーに届けるために重要です。
- 価格帯: 2,000円~8,000円程度。
- おすすめ:
ELECOM MS-P08UTBK
(イヤホンタイプ)、FIFINE K670B
(コンデンサーマイク)など。
【費用対効果の高い機材】
収益化を目指すなら、マイクに投資するのが最も費用対効果が高いです。声は配信の品質に直結し、リスナーの満足度を大きく左右します。
- おすすめマイク(ワンランク上): 10,000円~20,000円程度
FIFINE K688
: USBとXLRの両方に対応しており、将来的にオーディオインターフェースを購入しても使い続けられます。HyperX QuadCast S
: 様々な指向性に対応しており、複数人での配信にも対応できます。
3. トラッキングソフト・配信ソフトについて
- トラッキングソフト(アバターの動きを読み取るソフト)
- 3Dモデル:
VSeeFace
(無料) - 2Dモデル:
VTube Studio
(無料版あり)
- 3Dモデル:
- 配信ソフト
OBS Studio
(無料): 多くの配信者が利用している定番ソフトです。
費用シミュレーション(お小遣いの範囲内)
項目 | 費用(目安) |
---|---|
アバター | 0円(Vroid Studio) |
Webカメラ | 3,000円~5,000円 |
マイク | 3,000円~8,000円 |
その他ソフト | 0円(VSeeFace、OBS Studioなど) |
合計 | 6,000円~13,000円 |
この予算で、十分にVtuber活動をスタートできます。
まとめ
Vtuber活動は、初期費用を抑えて始めることが可能です。
- まずは無料ツールを最大限活用する
- アバター: Vroid Studio
- ソフト: VSeeFace、OBS Studio
- マイクに投資する
- 声の品質は配信の満足度に直結します。少し高めのマイクを選ぶと、長く使えて結果的に費用対効果が高くなります。
- 活動が軌道に乗ってから、収益で次のステップを考える
- プロにアバター制作を依頼する、より高性能なPCや機材に買い替えるなど。
焦らず、できる範囲で楽しみながら活動を始めてみてください。応援しています!
なぜなら、あなたはAIに、単なる情報だけでなく、「高校生」「お小遣いの範囲」「収益化」「費用対効果」といった「目的」や「前提条件」を明確に伝えているからです。
AIは、あなたが何を求めているのかを理解することで、より深く、よりパーソナルな回答を生成できます。
参考に私が書いたもの
以下は、私が実際にAIを使ってブログ記事の構成を考えるときに使っている指示の例です。


このように、単に「記事を書いて」と頼むのではなく、
- AIの役割設定(例:プロのブロガー)
- 記事のテーマとターゲット
- 盛り込むべきポイント
- 文章のトーンや文字数
といった詳細な指示を出すことで、AIはあなたの意図を正確に汲み取ってくれます。
AIは、あなたのアイデアを形にするための強力なアシスタントです。
しかし、そのアシスタントをどう動かすかは、あなたの「指示力」にかかっています。
AIを使いこなすことは、単なる技術習得ではありません。
それは、自分の思考を整理し、目的を明確にする力を養うことでもあります。
さあ、あなたも今日から、AIを単なるツールではなく、あなたの「アシスタント」として使い始めてみませんか?