ついにインテルからも本格的なゲームGPU「Arc A770」の紹介とスペック詳細、評価のほうをしていく!
このGPUより先行に Arc A380が投入されていたが、現時代のゲーム用としては使いにくかったが、今回のA770のGPUは本格的なゲームとして遊べるものである。
Arc A770のスペック詳細
内容/商品名 | A770 16GB | 8GB | A770 A750 | A380 |
---|---|---|---|---|
CUDA | 4096 | 4096 | 3584 | 1024 |
ベース | ACM-G10 | ACM-G10 | ACM-G10 | ACM-G11 |
Xeコア【RTコア】 | 32 | 32 | 28 | 8 |
ベースクロック | 2100MHz | 2100MHz | 2050MHz | 2450 MHz |
メモリパス | 256bit | 256bit | 256bit | 96 bit |
メモリ容量 | GDDR6 16GB | GDDR6 8GB | GDDR6 8GB | GDDR6 6GB |
メモリ転送レート | 17.5 Gbps | 16 Gbps | 16 Gbps | 15.5 Gbps |
TDP | 225W | 225w | 225w | 75 W |
米ドル価格 | 349ドル | 349ドル | 289ドル | 189ドル |
日本円価格 | 推定7万円 | 推定6万円 | ||
発売日 | 2022年10月12日 | 2022年10月12日 | 2022年10月12日 |
製造メーカーはTSMCで6nm
半導体の製造メーカーはTSMCである。
サイズは7nmの改良版で、TSMC N6と記載。
これは Radeon RXseriesやRyzen seriesのCPUと同じであるが、違いとして相手側は改良版じゃなく、標準である。
なお、NVIDIA RTX30seriesはSamsung の8nmなので、これよりかは小さく、大きなダイサイズを敷き詰めることができる。
インテルは今のところはA770より上のハイエンドの相手には出す予定がなく一応このモデルが最上位だ。
コア数はNVIDIAに準じて量が多め
競合他社と比較するのもあれだが、Arcの商品はまだ新開発品。
そのため、自社と比較してもわからずなためである。
なお、A770は4096であるが、これはRTX 3060 TiとRTX 3060、RX Vega 64に近い水準である。
性能はあとに詳細に記載されるが、Arcの商品はNVIDIAのRTX 30seriesに準じたコア数、ビット数多めでキャッシュ少なめの構成である。
メモリ16GBはうれしい!しかもたった20ドルを上げるのみ
A770には8GBと16GBがある。
8GB版は RTX 3050やRTX 3060 Ti、RX6600と同等であるが、256bitがあるため、RTX 3070のように1GBモジュールで8個のメモリが搭載しているという感じだろう。
メモリの容量は比較的少ないのが気になるが、RTX3060相当の相手であればWQHDぐらいなので、少なくなる問題はあまり感じないだろう。
一方の16GB版は、2GBモジュールで8個搭載したもの。
重いゲームで4K環境であれば、この量はかなり有用であるかもしれない。
RTX 3070やRTX 3060 Tiが実際に4Kになるとかなりスペックが落ちるからだ。
そのため、クリエィティブ
Arc A770は消費電力が高め
A770の競合ライバルは RTX 3060やRX6600、RX6600Xとのこと。
つまりはミドルクラスの相手にあたる。
しかし、TDPの数値が競合と比べても高めなのが気になるところだ
A 770 | A750 | RTX 3060 | RTX 3060 Ti | RTX 3070 | RX6600 | RX6700XT |
---|---|---|---|---|---|---|
225W | 225W | 170w | 200w | 220w | 132W | 230w |
RTX 3060が170w、RX6600が132wに対して、A770は225wと非常に高い。
これはRTX 3070やRX6700XTぐらいと、ハイクラスGPUのレベルだ。
インテルはAMDやNVIDIAと違い、GPUの技術面はまだはじまったばかりだ、そのため致し方ないことだろう。
ちなみにだがインテルはCPUに関しても消費電力の高さに弱点があるので、おそらくコスパパフォーマンスと性能重視意識を両立した感じでプロセスルールが他の競合相手と比較すると大きく、消費電力が高くなりがち。
こういう感じで行っていたためGPUでも引き継がれていたかもしれない。
重さは標準並
GPUの重さは、約1.07kgほどでミドルクラスのGPUにしてはかなり重いといえる。
競合相手の RTX 3060は760グラムほどなため、3割ほど重い、ハイエンドほどまではいかないが、RTX 3060 Ti並に重いため、そこは気をつけよう。
価格
A 770 | A750 | RTX 3060 | RTX 3060 Ti | RTX 3070 | RX6600 | RX6700XT |
---|---|---|---|---|---|---|
349ドル | 289ドル | 329ドル | 399ドル | 499ドル | 239ドル | 379ドル |
価格は349ドルで、RTX 3060やRX6600などと比較すると、高いことがおわかりだろう。
AMDの製品は最近競合相手対策や、新製品を出すということもあって価格が下落状況が続いている。
しかし、インテルの製品はCPUでみるとドルに対して価格が安い傾向があるためGPUも同じ様になるかもしれない。
ただ、円安もあって実際には6万円以上はかかりそうである。
AV1エンコード対応

A770 | A750 | RTX 4090 |
---|---|---|
349ドル | 289ドル | 1599ドル |
A770でもAV1エンコードが適応される、
RTX40seriesがあまりの価格の高さから、現実的にAV1エンコードが手につくのがおそらくこのモデルが暫くの間唯一だろう。
先行に A380こそが世界初として発売され対応したが、AV1エンコードはH.265などと比べて時間がかかりすぎる他、スペックの高いGPUじゃないとエンコードが現実的じゃないなどの問題点があった。
だが、A770はミドルクラスの相手に勝負を挑むほどの性能を持つため、AV1エンコードを使うよというにとって、手軽の意味でいいかもしれない。
ただし、OBSは近いうちに対応していくが、重さがどれくらいで配信用にそのまま使えるかは不明で、対応できないところも多いことから今は現実的じゃないだろう。
同じ日に RTX 4090が発売されることから、ハイエンドユーザーは NVIDIA、一般ユーザーは インテルという感じでAV1のエンコードが使い分けをすることになるだろう。
Arc A770のベンチマーク
さて、Arc A770のスペックはどのくらいなのか、確認してみよう。
なお、Arc Aseriesはdirect X12Ultimateに最適化されており、X11とかのゲームがまだ残る中で果たして問題なく性能発揮できるか
PCゲーム:水準
PCゲームの平均フレームレートは以下の通り。
Arc A770はWQHD程度までであれば60FPSを維持できることを確認した。
性能面は Geforce RTX 3060とほぼ同等であった、なお、4Kのもなると RTX 2080に迫る水準に。
やはり16GBもあるおかげで重くなるほど有利になる。
つまりは GTX 1080 TiやRTX 2070SUPERとほぼ同じレベルで
ただし、ここで一つ気をつけなければならないのはResizale BARがないと落ちてしまうこと。
「PCI Expreeインターフェース」のオプション技術のこと
VRAMにはテクスチャ、シェーダーなどの必要なデーターをCPUからGPUを転送したが、今までだと256MB程度しか転送できない問題があり、そこで「Resizale BAR」の技術を使うことで上限を撤廃することができる。
ただし、RTX30以降、RX6000以降、Arc A以降じゃないと使用ができないほか、CPUやマザボも対応が必要
A 770:各ゲームプレイ快適度
ゲームのフレームレートの水準は以下の通りである。
基本的にフルHDもしくは WQHDぐらいまでが限界であり、144FPSの高フレームレートに関しても中々いかずこちらも困難といえよう。
ただし、4Kでもさえ意外と粘っているため、16GBメモリが強みと言えるだろう。
Borderlands 3に関しては不具合なのか相性が悪いのかどの解像度も60FPSを上回ることはなかった。
ゲームタイトル/解像度 | 1920×1080 | 2560×1440 | 3840×2160 |
---|---|---|---|
Control | |||
Battlefield V | |||
Borderlands 3 | |||
Cyberpunk 2077 | |||
Deathloop | |||
Far Cry 6 | |||
F1 22 | |||
Guardians of the Galaxy | |||
Metro Exodus | |||
Red Dead Redemption 2 | |||
Watch Dogs Legion |
レイトレ環境
レイトレ環境では以下の通りにプレイができるものとなった。
Arc A770では基本的にレイトレはフルHDまでが最適であろう。
そして、Cyberpunk 2077はとにかく重い、Arc A770ではちょっと厳しいかな?やはりレイトレで遊ぶとしたらDLSSがつくNVIDIAのほうがいいかもしれない。
ゲームタイトル/解像度 | 1920×1080 | 2560×1440 | 3840×2160 |
---|---|---|---|
Control | |||
Cyberpunk 2077 | |||
Deathloop | |||
Far Cry 6 | |||
F1 22 | |||
Metro Exodus | |||
Resident Evul Vilage | |||
Watch Dogs Legion |
消費電力
消費電力の方はやはりというか、ミドルクラスにしてハイクラス並、一昔のハイエンドクラスほどの高めだった。
まず、ゲーム電力では225wよりも高めな232wほどで、これはRTX 3070とほぼ同等レベルかそれ以上なことがわかる。
ゲームスペックではRTX3060を少し上回る程度なので、あきらかにワットパフォーマンスが悪いことがおわかりだろう。
そして、何より大きく注目したのが「待機電力」
これは車で言う「アイドリング」のことを意味するが、最近のGPUは10w前後にとどまっていたのでこの辺はあまり気にしなくてもいいかと思うぐらいになっていたが、ここにきて40w以上。
流石にこの電力は一般ユーザーからでも目を離せないと思われる水準だ。
ゲームをたくさんするならばちょっと高いなぁと済むぐらいだが、自分みたいに重いゲームをするけど時間は短いという人には気になるレベルだろう。
Arc A770はどういった人向け?
Arc A770は16GBメモリもあるし、ゲームもある程度はこなせるが、やはり強いのはクリエィティブだろう。
インテルはCPUに関してもクリエィティブにかなり強いのがあるため、ここにも反映された。
また、まともにAV1エンコードが安くて使えるのになったのもこのモデルとA750からだろう。
RTX 4090と違いスペックはそこまでとは言えないがミドルクラスが出てくるのはもう少し時間がかかる、それまでは独占状況だ。
フルHDゲーム | WQHDゲーム | 4Kゲーム | 8Kゲーム | 動画編集 |
---|---|---|---|---|
Arc A770の総合評価
Arc A770の総合評価は以下の通りだ。
価格は16GBにしては安く、新しく参入するにしてはコストパフォーマンスも悪くないと言える感じだ。
ただし、開拓がはじまったばかりなので動作不具合の心配がある、消費電力が高めなのは気になるところだ。
性能 | |
ゲーム評価 | |
レイトレ評価 | |
クリエィティブ評価 | |
消費電力 | |
価格 | |
全体評価 |
- 16GBもあるのにも関わらず349ドルは激安
- RTX 3060より少し上で、16GBメモリもあってか4Kは若干有利
- レイトレの4K環境には強め(ただし快適と
は言えない) - 格安でAV1エンコードが使える
- 8GB版はコストパフォーマンスが悪い
- 待機電力、アイドル時の消費電力が非常に高い
- 144FPS、4Kプレイは困難
- 新しく行っている事業のため不具合の不安要素がある。
Arc A770のおすすめの単品GPU
まだ発売前のため、後日ラインナップに来た場合順次更新していく方針。
Arc A770のおすすめBTO
まだ発売前のため、後日ラインナップに来た場合順次更新していく方針。