2017年2月、NVIDIAからゲーマーにとって最高なゲーム GPU、「Geforce GTX 1080 Ti」を導入した。
このGPUはGeforce 10seriesの最上位モデルのハイエンド系モデル。
これまで冷めていたハイエンド市場を注目することになったと言われるモデルだが、これは性能がGTX 980 Tiと比較して引き上げが凄まじいこと、次世代モデルがGTXからRTXに代わり、性能向上が少ないと以前から噂されていたから。
実際にのちの後継モデル RTX 2080 Tiが登場してもわずかに20%ほどしか伸びず、価格も3割以上も値上げしていたことから、コスパの良い GTX 1080 Tiはゲーム用のGPUのゴール的な存在だっただろう。
この「Geforce GTX 1080 Ti」は登場してから5年以上が経過しているが、本来のハイエンドGPUは4年前後で限界と見られすぐにローエンドになると思われていた。
しかし、RTX 20の性能向上の鈍さ、RTX 30seriesでもGTX 10seriesのように活気性が戻ってきたが、GTX 10seriesのように性能向上は果たさなかった。
RTX 40seriesでようやく性能が大幅に上がり、性能的に買い替えが見込まれることになったが、予想外な価格上昇で RTX 20seriesのような値上げ、GTX 10seriesのように性能引き上げなようなもんだった。
2022年10月現在でも、見劣ることが少なく、レイトレがないのを除けば足りないというところが見られない。
参考サイト/出典元
https://www.techpowerup.com/review/zotac-geforce-rtx-3060-ti-twin-edge/
https://www.techpowerup.com/review/nvidia-geforce-gtx-1080-ti/
https://www.gpu-monkey.com/
Geforce GTX 1080 Tiのスペック概要
Geforce GTX 1080 Ti はGeforce GTX 980 Tiの後継モデルとして登場したもの。
プロセスルールは28nmから16nmと小さくなったことで一気に性能を引き上げ、最大で80%ほどだ。
GTX 1080からは最大35%、GTX 1070からは最大78%の公式では主張している。
また、このモデルがあまりの高性能さから Geforce GTX 1080が値下げをしたのもこのときだ。
ハイエンドGPUが一気に活性化したのも値下げが影響が大きいのだろう。
GTX 1080 Ti | RTX 4090 | RTX 3090 Ti | RTX 2080 Ti | GTX 1080 | GTX 980 Ti | |
---|---|---|---|---|---|---|
CUDA | 3584 | 16394 | 10752 | 4352 | 2560 | 2816 |
ベース | GP102 | AD102 | GA102-400 | TU102 | GP104 | GM200 |
RTコア | 336 | |||||
Tensorコア | 84 | |||||
ベースクロック | 1480MHz | 2230MHz | 1.67Ghz | 1350MHz | 1607MHz | 1000MHz |
オーバークロック | 1582Mhz | 2520Mhz | 1.86Ghz | 1733MHz | 1075MHz | |
メモリパス | 352bit | 384bit | 384bit | 352bit | 256bit | 384bit |
メモリ容量 | GDDR5X 11GB | GDDR6X 24GB | GDDR6X 24GB | GDDR6 11GB | GDDR5X 8GB | GDDR5 6GBは |
メモリ転送レート | 11Gbps | 21Gbps | 21Gbps | 14Gbps | 10Gbps | 7Gbps |
L2キャッシュ | 2.75MB | 96MB | 6MB | |||
TDP | 250w | 450w | 450w | 260w | 180w | 250w |
推奨電力 | 600w | 850w | 850w | 700w | 500w | 600w |
米ドル価格 | 699ドル | 1599ドル | 1999ドル | 999ドル | 499ドル | 649ドル |
日本円価格 | 約10万円 | 約30万円 | 約32万円 | 約17万円 | 約7万円 | 約9万円 |
かつての 80Tiは激安ハイエンドだった。
GTX 1080 Tiまでの80 Tiは699ドル程度で最高スペックを出すと言われた、激安ハイエンド。
今のRTX 40だと RTX 4070(仮)が該当しており、3クラスまでも値上げしてきた。
値上げの主な原因はレイトレなどの多機能化したことだろう、そういったもので 80Tiはハイエンドゲーマーというのは昔はあったがいまは値上げし過ぎで消えてしまった。
最新のGPUと比較
GTX 1080 Tiはよく、現役GPUだ!と5年経過しても未だによく聞く。
はたしてこれは本当にそれほど強力なのか?
まずはゲーム環境からのベンチマークソフトからの比較である。
Geforce GTX 1080 Tiのベンチマーク:3DMark
3D Markの結果はギリギリ10000超え。
スペックでは RTX 2070 SUPERとほぼ同等基準。
GTX 1080と比較すると3割ほどが上がっており、NVIDIAが言っていた、最大35%は本物なのかもしれない。
最新のGPUと比較すると RTX 3080では7割ほど、流石に2世代立つと性能差がかなり大きくなっていることがおわかりだろう。
とはいえ、RTX 3050や RTX 3060よりも性能が上回るのである程度重いゲームでも十分に対応はできるものではないか。
Geforce GTX 1080 Tiのベンチマーク:バトルフィールド5
ゲームのベンチマークの比較はどうなのか?
バトルフィールド5のほうでの4K環境はまだまだ現役と言える基準の、60FPSを超えていた。
最新グラフィックボードでたとえるならば、RTX 3060以上あれば足りることになる。
このソフトでは登場から4年ほど経っており、スペック向上したRTX 30series、RTX 40seriesとともにオーバースペックといえる。
とはいえ、GTX 1080 Tiはレイトレができないので、このゲームでこのGPUで購入するのはおすすめできないだろう。
Geforce GTX 1080 Tiのベンチマーク:Borderlands 3
Borderlands 3での4K環境は非常に厳しく、37FPSと快適に遊ぶのは難しいだろう。
ゲームプレイを理想はフルHDかWQHDまでが現実的だ。
このため、このゲームで4K環境で遊ぶとしたら後継となる RTX 3080以上が必要だ。
この表でRTX 3080と GTX 1080 Tiでは如何にも2倍弱ほど違ってくるのがわかる。
Geforce GTX 1080 Tiのベンチマーク:The Witcher 3: Wild Hunt
The Witcher 3: Wild Huntでの4K環境はわずかながら60FPS届かない数値にとどまった。
最高設定なので、設定を落とせば60FPSを超えることはできるかもしれない。
このゲームでの4K適正は RTX 2080 SUPER、現在の RTX 3060 Tiくらいあれば4K環境でも快適に遊べる。
消費電力
消費電力はハイエンドなので高めの252w程度。
電力のコスパで見たら、RTX 2070SUPERと同等の GTX 1080 Tiは50wほど高いことがわかる。
それでも最近は性能が伸びに対して消費電力が増加傾向でありハイエンドモデルは350wや450wが当たり前になってきているので、252wというのが意外と大人しかったのがわかる。
この表には記載してないが実際にRTX 3080の1つの下モデル RTX 3070 Tiでさえ、298wなのでGDDR6X搭載モデルが爆熱なのがわかる。
結論: Geforce GTX 1080 Tiは買いじゃないが、現役レベル
Geforce GTX 1080 Tiは今こそ、Geforce RTX 3080などに置き換えられすでに新品として発売されていない。
一時期、コロナとマイニングブーム再来で半導体不足が押し寄せてGPUの買い取りが増えて、コア数が多めなGeforce GTX 1080 Tiでも例外なく中古になったこの時期でも需要が高かった。
2022年に入り、ブームが終息し、RTX 30seriesも値下げ、時を経てばRTX 40seriesに入り、そろそろ6年にはいるこのGPUは現役として引退を迎えるかもしれない。
ただ、このスペックで内蔵GPUに置き換えられるのは相当な時間はかかるのは事実だろう。
同等の性能を最低以上にもつならRTX 3060 Ti
GTX 1080 Tiと同等性能を持つGPUは最新世代には存在しない。
RTX 3060とRTX 3060 Tiと中間であることはわかったが、消費電力がさほど大きく進歩してない。
しかし、現状はレイトレが当たり前になっていることから、同モデルから買い替えをするなら最低でも RTX 3060 Tiが望ましい。
ただしメモリが8GBしかないため、重いものに関しては容量不足になることに注意していく必要がある。

最新のハイエンドを待てるならまとう
RTX 4090やRTX 4080が近いうちに発売される予定なので、最新のハイエンドGPUを待つのも手である。
ただし、RTX4090、RTX4080とともに価格が非常に高く、一番最低クラスの RTX 4080 12GB版でもさえ17万円ほどかかる見込みだ。
このなかでも一番コスパがいいのは RTX4090といえる。
1600ドルで30万円ほどかかるが、性能対価格でみたら一番最安で案外コスパは悪くない。
ただし、90番台なので非常に消費電力が高く、その量は2倍近くだ。