前回の記事で「グラデーションで見るべき」とは言ったものの、

「でも、グラデーションって具体的にどう見れば良いの?」「事例がないとイメージが掴めない」という方も多いと思うよ



まあ簡単にしたから説明不足だろうと思って今回参考的な記事として用意した
世の中の事例を知ることで、あなたの日常の「◯か☓か」思考を崩すヒントになります。
今回の記事では、身近な事例を通じて、いかに世界がグラデーションでできているかを見ていきましょう。
列車種別:移動の速さと快適さのグラデーション
私鉄やJRといった鉄道を日常的に利用していると思いますが、ふと列車種別を思い浮かべてみてください。
各駅停車、快速、準急、急行、快速急行、特急…これらも立派なグラデーションです。
- 各駅停車:停車駅が多く、移動時間はかかるが、どの駅からもアクセス可能という、利便性(利点)がある。
- 特急:停車駅が少なく、移動時間は短いが、特急料金がかかることもあるという速さ(利点)と料金(欠点)のトレードオフがある。
鉄道会社によって種別は異なりますが、列車種別が多いほど、停車数や所要時間にグラデーションの傾向が顕著になります。



また路線によっても種別の数が異なるさ
例えば、山手線や武蔵野線のように各駅停車の1種類しかない路線もあれば、京浜東北線や南武線は2種類(快速/各駅停車)、埼京線は3種類、中央線に至っては6種類(中央・青梅特快/通勤特快/通勤快速/快速/各駅停車)もの種別が存在します。
これは、その路線が担う地域のニーズ(都会から郊外まで)に合わせて、利便性と速さの最適なバランスを細かく提供している証拠です。
都会と田舎:利便性と自然の豊かさのグラデーション


多くの人が、住む場所を「都会(◯)」か「田舎(☓)」という極端な二択で判断しがちです。



実際にはそもそも人口密度や文化とかぜんぜん違うのにね
しかし、実際はその中間、つまり「都市狭間」や「住宅街」、「地方都市」などと呼ばれる地域が非常に多いです。
千葉県の浦安市や埼玉県の川口市などは、東京に近接しながらも独自のコミュニティがあり、地方都市と都会の中間にある「都市狭間」と呼ぶのが適切でしょう。



実際に中堅都市にしては人口が小さい
また、千葉市や木更津市、君津市などは、東京ほどではないものの、生活に必要なものが揃う地方都市レベルです。



千葉市に至っては中堅都市レベル
実際に路線の車窓を見ていくと、このグラデーションが視覚的に理解できます。
東京から離れるにつれて、高層ビル群が低くなり、建物が途切れ途切れになって、やがて広々とした田んぼや山の中へと景色が変わっていきます。
これは、単に距離があるほど「田舎」になっていくという、人口密度と利便性のグラデーションを示しています。
商品ラインナップ:性能と価格のグラデーション
誰もが知るスマートフォン、iPhoneを例に挙げてみましょう。
仮に「iPhone 16シリーズ」があったとして、モデル名だけでも「16e(廉価版)、16、16 Plus、16 Pro、16 Pro Max」と、すでに性能と価格に沿った十分なグラデーション性があります。



おなじ256GBでも価格が違う。
当たり前だけど
さらに、ストレージ容量も128GB、256GB、512GB、1TBなどと細かく分けられています。
これは、ユーザーの「予算」「用途」「こだわり」という多様なニーズに対して、「一番安いもの」か「一番高いもの」だけでなく、「自分にとって最適な性能・価格の組み合わせ」を選べるように設計されているのです。
単なるスマホではなく、その人の生活の質(QOL)に合った選択肢を提供している、まさしくグラデーション思考の結晶と言えます。
賃貸物件の面積と間取り:居住空間のグラデーション
賃貸物件を探すとき、面積や間取りも極めて明確なグラデーションを示しています。
間取りだけでも、ワンルーム、1K、1DK、1LDK、2K、2DK、2LDK、3K、3DK、4LDK…と、数えきれないほどのパターンがあります。
- ワンルーム:面積は狭いが家賃は安く、生活費を抑えたい一人暮らしに最適。
- 3LDK:面積は広いが家賃は高く、家族連れや広い空間を求める人に最適。
これも、単なる「広いか狭いか」ではなく、「家賃(費用)」と「居住空間(快適さ)」という2つの軸で、人々のライフスタイルと予算に合わせて、無数の選択肢(グラデーション)を提供しています。



これは地域によるグラデーションにも関係するけど
都会から相対的に離れれば離れるほど、賃貸物件は広くて安くなる、逆に近くなると狭くて高くなるというような現象も見られるんです。
実際に千葉市などの鎌取や土気駅だと一軒家物件7万円で借りられる物件もあるけど、東京のど真ん中だと1Kや1Rでもさえ借りれないですからね「葛飾区とか少し離れるだけでも実は下がる」
更に田舎に行けばいっぱい一軒家もあるし、なんなら広大な土地もつくぐらい。
まとめ
グラデーションは、あなたの日常生活のあらゆる側面に潜んでいます。
- 列車種別:速さと利便性のグラデーション
- 住居:利便性と自然の豊かさのグラデーション
- 商品:性能と価格のグラデーション
物事を「◯か☓か」ではなく、**「この事例ではどんな軸で選択肢が並んでいるのだろう?」**と考えることから始めてみましょう。この視点を持つことで、あなたの世界は一気に立体的で豊かな色合いを持つはずです。