10月にintelに第13世代のCore seriesが発表され、発売されました。
今回は第13世代CPUでは第12世代と何が変わって進化したのか、おすすめのCPUをご紹介していきます!
- https://www.techpowerup.com/review/amd-ryzen-9-7950x/
- https://www.techpowerup.com/review/intel-core-i5-13600k/22.html
- https://www.techpowerup.com/review/intel-core-i9-12900ks/19.html
- https://www.cpu-monkey.com/ja/cpu_benchmark-cinebench_r23_multi_core-16
- https://www.cpu-monkey.com/ja/cpu_benchmark-cinebench_r23_single_core-15
- https://www.cpubenchmark.net/high_end_cpus.html
intel 第13世代のラインナップ
intelが発表した第13世代のCPUのラインナップは以下のとおりです。
現状は先行製品で「Core i9 13900K/KF」「Core i7 13700K/KF」「Core i5 13600K/KF」の6製品のみで、のちに他のCPUも発売される可能性ありです。
F/KFのモデルには内蔵GPUが搭載してないので外付けのGPUを必ず搭載する必要があります。

CPU各種一覧表
第13世代の特徴
第13世代では主に「L2キャッシュ増量」、「最大6GHzのクロック」、「Eコア増加」が主に改良されました。
一方で今回は第12世代と同じプロセスなのでIPCの改善はなしです。
第12世代に引き続きintel7を採用
第12世代に引き続き、第13世代でもintel7(10nm)をそのまま採用されます。
アーキテクチャもLGA1700をそのままなため、CPUだけで交換をすることが可能です。
これは従来でも同じようにティクタック方式で2回目と言われる、改良版です。
IPCの改良は今回はなく、代わりに後述のEコアや周波数、L2キャッシュとかで性能向上に補っている状況です。
700世代のマザーボードと600世代のマザーボードに対応
第13世代CPUは同時期に登場する700世代(Z790、H770、B760)と第12世代で登場した600世代のマザーボード(Z690、H670、B660)のどちらにも対応します。
したがって、第12世代で購入したマザーボードをこのままCPUだけで交換を行うことが可能です。
なお、700世代のマザーボードの変更点として
- USBポート USB 3.2 Gen2×2が最大5つ
- PCH PCIe Gen4が20レーンに増加
- PCH PCie Gen3が8レーンに減少
- メモリが DDR5の規格が5200までにサポート
- ディスプレイが 4DDI (DP, HDMI) Display Capabilitiesに変更
DDR5とDDR4メモリはそのまま引き続き併用

第13世代でも600世代のマザボが使えたこともあり、メモリに関しても同じくDDR4とDDR5のどちらにも対応していく見込みです。
ただし、700世代のマザーボードはDDR4でも対応するものの規格的に原則としてDDR5のメモリを基本とされ、DDR4はカスタマイズ的なものとされるため、今回は少数派になりそうです。

となると、今回の世代でDDR4が対応するのが最後になるのかな??



おそらくはその可能性は高い!
ライバル社のAMDは既にDDR4をばっさりと打ち切っているしね!
第13世代でEコアを更に追加
第12世代から採用したEコアが、第13世代でも搭載され。
今回はEコアの個数がCore i9/Core i5中位が8コア、Core i7/Core i5上位・下位が4コアがそれぞれ増加されます。
残念ながらCore i3に関しては今回もEコアは搭載なしで、Pコア4つのみとなり引き続き4コア8スレッドになります。
これだけ見ると今回のCore i3はコスパが非常に悪いものとしていきそうです。
L2キャッシュ大幅増加、L3キャッシュは微増
第13世代はIPCこそは改良しなかったため、単純な性能的なクロック効率は改善はありませんが、代わりとしてゲームに大きく関わるL2キャッシュやL3キャッシュが増えます。
今回は特にL2キャッシュが増えており、最大で36MB(第12世代は14MB)、L3と合わせるとなると68MBもあります。
なお、この数字はRyzen 7 5800X3Dとかの莫大なキャッシュ料で見慣れているので、一見パッと来ない感じですが、相手が増やしたのはL3キャッシュです。
キャッシュの場合はL1やL2、L3がありますが、この中で同じ量でするならばCPUに近いL1が最も大きく効果が大きいです。
つまりはL2キャッシュの増加は数が少なくとも効果は大きめとされており、22MBの増加は決して小さな性能上昇ではなさそうです。
クロックが早くなった。
今回の第13世代で最大ブーストが6GHzとされており、今現在もこの表記にあるCPUは実現してないため最高記録となります、
なお、最高速度のクロックだけじゃなく平均的なクロックも高速化されています。
この中でEコアの速度がかなり早くなりました。
Pコアでも第12世代が5.2GHzまでなのが、第13世代が5.8GHz。
Eコアは第12世代が特別最大が4GHzだったのが、第13世代では4.3GHzまで大幅に早くなっています。
これだけ見てもEコアが決して遅くないCPUといえ、むしろEコアでもオーバースペックじゃないかと言えるほど高速化されています。
第13世代CPUの比較ベンチマーク
第13世代のCPUでもかなり盛り合わせをした感じに仕上げていきましたが、果たしてベンチマークはどうなんでしょうか?
第13世代CPUとベンチマーク:Passmark
第13世代CPUのPassMarkの結果は以下の通り。
いずれのモデルとも、第12世代と比較して性能の伸びが凄まじいことがわかります。


- Core i9 13900KはCore i9 12900KSの約1.2倍
- Core i7 13700KはCore i9 12900KSをわずかに上回る
- Core i5 13600KはRyzen 7 7700Xとほぼ同等
まずここで色々あるので細かく説明しますと
14コアもあるCore i5 13600Kが8コアのRyzen 7 7700Xよりも6コアも多いのに若干下回るのはIPC改善やクロック数。
Ryzen 7 7700Xはクロック数が非常に高いためにこの様になったわけで、一方の第13世代は今回はなかったためあまり大きな進歩には至っていないです。
ここで面白いことに、Core i7 13700が Core i5 13600Kよりも下回るという逆転結果が示されています。
世代とかで逆転結果というのは普通にありますが、同世代ではKと無印ではこのように逆転になるのは珍しいです。※ただしこれは検証中なため評価が変わる可能性あり
第13世代 CPUと比較ベンチマーク:Chinebench R23
シングルとマルチの両方わかるChinebench の結果はこうなりました。


第13世代の結果としては
- Core i9 13900KはRyzen 9 7950Xを超える性能
- Core i7 13700KはRyzen 9 7900Xを超える性能
- Core i5 13600KはCore i7 12700Kを超える性能
Chinebench は1コアあたりの性能にマルチスレッドの性能に大きく影響があります。
いずれも第12世代の登場した当時みたいにRyzenの上位モデルを超えるほどの結果を出してきました。
とくにCore i5 13600KにかんしてはRyzen 7 7700Xよりも価格が安いのに性能が上回るので、BTOが頻繁に出てくるほどのメジャーと言えるほどの持ち合わせをしてきてますね。
第13世代CPUの消費電力
一方で気になるのが消費電力。
intelの製品では消費電力が非常に高いことが知られており、第12世代では一番の弱点でした。
今回はプロセスによる改良なものなので小さくなったわけではない、コア数が増加が増えてしまったので結果的に消費電力は大幅に増加になってしまいました。


消費電力の結果として…
- Core i9 13900Kは前世代と比較して25wほど増加
- Core i7 13700Kは前世代と比較して58wの大幅増加で12900Kに匹敵
- Core i5 13600Kは前世代と比較して59wの大幅増加で12700Kよりも高い
というように今回はCore i5がCore i7にスライド、Core i7がCore i9にスライドしたような感じに上がっていきました。
また、競合するRyzenと比較してもやはり大幅に高いことがわかります、これはもうプロセスサイズが2倍ほど大きい(Ryzen7000は5nm、第13世代は10nm)ので、半導体の価格が安さの分電気代が高くついてしまうのは仕方ないことです。
第13世代おすすめランキング
第13世代のCPUの中ではやはりいちばんなのはCore i5 13600Kでしょう。
円安の影響でCore i5にしては5万円なのは非常に高く付いてるわけですが、14コアであれば納得の行く価格です。
600KというのはBTOでは採用されることは滅多にないのでマイナー製品になりがちですが、今回のこの結果を見て13700Kよりも買いです。



ただ、第12世代になって地味だった600Kが格安ハイエンドということもあり結構注目されるようになったので、700Kに代わってメインになるかも
ランキング | 製品 | 理由 |
---|---|---|
1位 | ![]() ![]() | 消費電力と性能面、価格帯とのバランスでみたら 総合的に一番コストパフォーマンスに優れている。 現状空冷運用では唯一可能 |
2位 | ![]() ![]() | 価格は維持したが、円安の影響でマイナス評価に。 性能が12900Kとほぼ準じたものなったが 水冷じゃないとちょっと厳しいのもある。 あと、Core i5 13600Kが単純に強すぎる。 |
3位 | ![]() ![]() | 価格は維持したが、円安の影響で12900KSとほぼ同価格に TDPが更に上がり一般からすればかなり扱いにくい。 基本的に性能が高いのでRTX 4090とのペア運用が一番です |