こんにちは、しばぬんです!今回のテーマは、資産が1000万円を超えてきた「快速急行コース」の方々に向けた、少し踏み込んだお話です。
「個別株と投資信託(インデックス投資)の違いなんて、分散してるかしてないかでしょ?」と思っている方も多いかもしれません。
ですが、実はその裏側にある構造や、投資家としての「立ち位置」には決定的な違いがあります。
特に1000万円という大台に乗ると、1銘柄に数十万円投じても資産全体への影響をコントロールしやすくなるため、自然と個別株が選択肢に入ってきますよね。
実際、保守的な節約派「ここで言う:準急コース」の方々のようなを除けば、このステージに到達した方の多くが、インデックス投資を卒業、あるいは併用する形で個別株をポートフォリオに組み込んでいます。
今回は、教科書的な説明を超えて、中級者が知っておくべき「本質的な違い」を深掘りしていきましょう。
両者の違い:分散だけではない「所有」の正体
投資を始めたばかりの頃は「リスクを抑えるなら投資信託」と教わります。
それは間違いありません。
しかし、快速急行コースとして一歩上を目指すなら、単なるリスクヘッジの手段としてではなく、「何を買っているのか」という構造の違いを理解する必要があります。
後半に進むにつれて、意外と見落とされがちなポイントが出てきますので、自身の知識と照らし合わせながら読み進めてみてください。
1つか複合体か?構成要素の違い
まずは基本の確認です。
ひのとりこれは言われなくてもわかるだろう
個別株は特定の「1社」への投資、投資信託は複数の企業の「詰め合わせ(複合体)」への投資です。
例えば、日経平均株価(日経225)に連動するインデックス投資信託を買うということは、日本を代表する225社すべてに少しずつ投資をしていることと同義です。
個別株は 「トヨタ」「ソニー」といった特定の企業の成長をダイレクトに享受する。
投資信託の場合は 市場全体、あるいは特定のセクター全体の成長に相乗りする。
これは「1つの卵を1つのカゴに入れるか、複数のカゴに分けるか」という有名な例え通りですが、中級者としては「225社の中には成長が止まった企業も含まれている」という事実にも目を向けるべきでしょう。



最近は東証も日経も判断基準が厳しくなってきているからこれからその格差もますます増えていくだろうね
優待があるのは個別株のみ:日本独自のメリット
ここが日本市場における大きな分かれ目です。株主優待を受け取れるのは、原則として個別株の保有者だけです。
投資信託はあくまで「株をまとめて運用する器」であり、中身の株が優待を出していても、それを受け取る権利は運用会社(ファンド)側にあります。
投資家が直接クオカードやカタログギフトを受け取ることはできません。
一方、配当金については少し異なります。
個別株は企業から直接、証券口座へ振り込まれるのに対し投資信託では 分配金として支払われるものもあるが、最近の主流(eMAXIS Slimなど)は、ファンド内で再投資され、基準価額(株価のようなもの)を押し上げる要因になります。
「現金や現物で得をしたい」という感覚を重視するなら、個別株に軍配が上がります。
個別株の単位は「株」、投資信託は「口」である
呼び方の違いですが、性質の違いをよく表しています。
- 個別株: 1株、100株といった「個体」としての単位。
- 投資信託: 「口(くち)」という単位。
個別株は、1株あたりの価格が決まっており、基本的には整数でしか買えません(単元未満株サービスを除けば100株単位)。
例えば1株3万円の株を「3,000円分だけ欲しい」と思っても、小数点以下の株を持つことはできません。



1000円だけ個別投資したい!と思っても1024円とかだったら買えない。
対して投資信託は、金額指定(100円単位など)で購入できるのが強みです。
しかし、逆に「ぴったり1,000口だけ買いたい」と思っても、注文を出してから約定するまでの間に基準価額が動くため、口数を指定してジャストの金額で買うのは非常に困難です。
個別株は家を買う感覚、投資信託は事業の賃貸物件に近い感覚
これは私の経験上、最もしっくりくる例えです。
個別株を持つことは「持ち家」を所有する感覚に似ています。
家のメンテナンス(決算書のチェック)をし、庭の手入れ(優待や配当の管理)をし、時には建て替え(銘柄の入れ替え)を検討する。



この持ち家と個別株がなぜ共通しているのか?



昔の人は基本的に複数というよりその会社1つの株をたくさんもっていたからね(いわゆる持ち株)
決議でも想像つかないほどの株を持っている人がよく出るだろ?(100万株やなかには1000万を超える人もいる)



だから持ち家というのか!なるほど
手間はかかりますが、自分の所有物としての実感が強く、管理次第で資産価値を大きく高められます。
一方で、投資信託は「管理された賃貸物件」や「リート(不動産投資信託)」に近いです。
面倒な掃除や修繕(銘柄の選定や入れ替え)は大家さん(運用会社)がすべてやってくれます。
その代わり、住人は「信託報酬」という形で手数料を払い続けます。
手間はかかりませんが、自分の思い通りにリフォーム(特定の不採算銘柄だけ除外するなど)をすることはできません。
発行元が個別は直接企業、投資信託は金融機関
これ、意外と意識していない人が多いのではないでしょうか。



これは意外とたくさん投資をしている方は絶対に知っておいたほうが良いぜ
- 個別株の発行元: その企業自体(トヨタ自動車、三菱UFJなど)。
- 投資信託の発行元: 運用を行う「金融機関」。
eMAXIS Slimなら「三菱UFJアセットマネジメント」、iFreeなら「大和アセットマネジメント」、楽天プラスなら「楽天投信投資顧問」が発行・運用しています。
つまり、投資信託を買うということは、実態としては「その金融機関の運用部門にお金を預けている」ことになります。
例えば「楽天プラス」に全力投資している人は、ある意味で「楽天の運用能力」に集中投資しているとも言えるわけです。



ただ厳密にはお金の預かりは「信託銀行」で、楽天の場合は楽天信託、三井住友信託、みずほ信託、日証金信託などに預けられるそうだ。



お金の保管の場合は分散なんだな
運用会社が倒産しても信託財産は分別管理されているので守られますが、本質的には「企業に直接投資する」のと「金融機関のフィルターを通して投資する」のでは、立ち位置が全く異なります。



ようは個別株はその投資した企業だけど、投資信託の場合は運用会社の倒産リスクを気をつけないといけないのか
直接お金に入りオーナーになるのが個別、入らず株価だけ上がるのがインデックス投資
ここが一番の「深掘り」ポイントです。
あなたが個別株を買う際、新規発行(IPOや公募増資)であれば、あなたのお金は直接その企業の「資本金」や「資本準備金」として組み込まれ、事業資金として使われます。流通市場での買いであっても、株主名簿にあなたの名前が載り、議決権を持つ「オーナー」の一員になります。



ただし議決権は100株以上じゃないと設定されない
- なぜ投資信託に投資してもその企業に直接的にお集まりにお金が入らないのか?
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投資信託が市場で株を買い付ける際、それはすでに発行されている「既発株」を、他の誰か(既存の株主)から買い取っているに過ぎないからです。
例えば、あなたがS&P500の投信を100万円分買ったとしても、AppleやAmazonの銀行口座に直接1円が入るわけではありません。
そのため運用会社が市場(流通市場)で、誰かが売りに出している株を代行して買っているだけなのです。
企業のバランスシート(貸借対照表)で見れば、株主の名簿が「個人Aさん」から「〇〇投資信託」に書き換わるだけで、企業が自由に使えるキャッシュが増えるわけではない、というのが投資の本質的な仕組みです。
しかし、インデックス投資信託(特に流通市場の指数に連動するもの)の場合、実態は少し複雑です。
日経225やTOPIXのインデックスファンドを買っても、その瞬間に対象の225社や1700社などに直接あなたのお金が届き、設備投資に使われるわけではありません。
運用会社が指数に合わせて株を売買しているだけです。
企業の決算書を見ても、個別株主からの出資は「資本金」等に反映されますが、投資信託経由のお金は、企業からすれば「誰が持っているか見えにくい大口の運用資金」でしかありません。
- ではその企業にとって投資信託に組み込まれるメリットは?
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最大のメリットは「株価の安定と流動性」です。
インデックスファンドに組み込まれると、その指数を買う全世界の投資家から機械的に買い注文が入ります。
これにより、株価の下支え効果が期待でき、時価総額が安定します。
また、多くのファンドに採用されることは「信頼の証」でもあり、機関投資家からの評価が高まり、さらなる資金調達(増資など)をしやすくなるという間接的な利点があります。
「企業を応援し、共に歩むオーナー」という感覚は、個別株でこそ強く得られるものです。
なぜこれを知っておくか?:快速急行としての「所有の流儀」
資産1000万円を超えた皆さんが、なぜこれらを知っておくべきなのか。
それは、単にリスクやリターンの数字だけを見て投資を判断するフェーズを卒業するためです。
「1つか複数か」というリスク管理の視点はもちろん大切です。



ここまではここでいう急行コースや準急コースを歩んだ人たちは十分だっただな



快急以上はもう初心とかの物心じゃないはずだ。
しかしそれ以上に、「その資産を所有することで、どのような権利と責任を持つのか」という本質を理解することで、暴落時の振る舞いが変わります。
個別株は、その会社の運営に(微力ながらも)加担する行為です。
「この会社は逆風の中でも生き残る強みがあるか?」「この経営陣なら自分の資産を預けられるか?」
こうした視点を持って投資することは、単なる数字の上下に一喜一憂するギャンブルとは一線を画します。
快速急行コースの方は、すでに十分な種銭を持っています。
だからこそ、効率だけを求めたインデックス投資に飽き足らず、自分の判断で「応援したい、所有したい」と思える個別銘柄を持つことの意義(あるいはリスク)を、構造的に理解しておく必要があるのです。
まとめ
個別株と投資信託の違いをまとめると以下のようになります。
| 項目 | 個別株 | 投資信託(インデックス) |
| 投資単位 | 株(整数単位が基本) | 口(金額指定が可能) |
| 所有感 | 持ち家(管理の手間あり) | 賃貸・委託(手間なし・手数料あり) |
| 優待 | あり(日本株の場合) | なし |
| 発行元 | 事業企業 | 金融機関(運用会社) |
| オーナー意識 | 強い(議決権・直接出資) | 希薄(運用会社任せ) |
節約派「ここで言う:準急コース」のように徹底的にリスクを排除し、オルカンやS&P500一本に絞るのも一つの正解です。
しかし、資産をさらに加速させ、自らの意思で運用をコントロールしたい「快速急行コース」のあなたなら、この違いを理解した上で、自分なりの「個別株比率」を見つけていけるはずです。
資産が大きくなってきたら、ただ「増やす」だけでなく、「どういう形で社会の資本に参加しているか」を意識してみてください。
「ただ持っている」から「理解して所有している」へ。
以前、それまでのインデックス一本槍から、初めて自分の好きな企業の個別株を100株買った時のことを思い出します。
届いた株主総会の招集通知を見た時、「ああ、自分はこの会社のオーナーなんだな」と、インデックス投資では決して味わえない「手触り感のある投資」を実感しました。
こういった経験が、投資を長く楽しく続けるコツだったりします。

