ゼロから生み出す力(創造性)がないと、なぜ高品質になってしまうのか?

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日本は、世界でも類を見ないほど「高品質」な製品やサービスを生み出す国として知られています。

TITAN

実際に海外に行く人ならわかるけど日本車とか日本の食品はとてつもなく質が高い。

しかし、その一方で、「イノベーションがない」「新しいものが生まれない」と批判されることも少なくありません。

なぜ、創造性がないと、かえって「高品質」なものばかりになってしまうのでしょうか?


目次

作るよりも改良のほうが簡単で楽だから

まず人間は、「ゼロから何かを生み出す」ことよりも、「すでに存在するものを改良する」ことの方が、はるかに簡単で楽だと感じるものです。

TITAN

フリーランスでも同じ事で、例えば今までイラストを学んできたけど、これからイラストを改良するか、それとも3DCGを学ぶか?といったら前者を選ぶよねってこと。

何かをゼロから生み出すには、膨大な時間と労力、そして何よりも「失敗」を恐れない勇気が必要です。

多くのアイデアは、日の目を見ることなく消えていきます。

一方、既存のものを改良するというのは、すでに「答え」が存在する状態です。

その答えをより良くするためのプロセスを、論理的に積み重ねていけばいいのです。

これは、誰にでもできる、再現性の高い作業です。

日本の教育や文化は、この「改良」を徹底的に得意とする人材を育成してきました。

その結果、私たちは、既存の製品をより高性能に、より精密に、より使いやすくすることにかけては、世界でもトップクラスの能力を持つようになりました。


その積み重ねで世界屈指の最高品質に

「改良」は、地道な努力の積み重ねです。

1%の改善を積み重ねることで、やがて100%の改善、つまり完璧に近い製品が生まれます。

日本は、この「積み重ね」を極めて得意としました。

例えば、日本の製造業は、「品質管理」という概念を徹底的に追求し、世界にその名を知らしめました。

これは、製品の欠陥を限りなくゼロに近づけるための、地道な改良作業の賜物です。

この結果、日本は

答え
  • 「壊れない」
  • 「期待以上の性能」
  • 「細部まで行き届いた配慮」

といった、過剰品質とも言えるほどの、最高品質な製品を生み出す国となりました。


結果的に、求められるスキルが高すぎて効率が落ちた

しかし、この「高品質」は、皮肉にも働く人にとっては「地獄」な環境を生み出すことになりました。

「低価格で高品質なものを提供する」という日本独自のビジネスモデルは、働く人々に、膨大な時間と労力を要求するようになりました。

  • 過度な残業
  • 高いスキル要求
  • 低い賃金

このように、「改良」を追求した結果、「求められるレベルは高いのに、それに見合った報酬が得られない」という悪循環に陥りました。

私たちは、ゼロから新しい価値を創造するよりも、既存のものを完璧にすることに長けすぎたあまり、自分たちの首を絞めてしまったのかもしれません。

創造性は、一見すると非効率で無駄が多いように見えます。

TITAN

けどそれが今の日本には足りないから言っている!

しかし、それは、新しい市場や価値を生み出し、社会全体を豊かにする力です。

「高品質」という日本の強みは、「改良」という積み重ねによってもたらされました。

今こそ私たちは、その強みを活かしつつ、同時に「ゼロから生み出す」という創造性を、もう一度取り戻す必要があるのではないでしょうか。

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