2022年3月に発売されたGeforce RTX 30 seriesの最上級モデルのモンスターGPU「NVIDIA Geforce RTX 3090 Ti」を紹介します。
このモデルはすでに販売している RTX 3090の上位機種で改良版として発売されました。
Geforce RTX 3090 Tiのスペック詳細
RTX 3090 Tiのスペックは以下のとおりです。
また比較で RTX 3090と後世代のRTX 4090、先代の RTX 2080 Tiを比較です。

実質 TITAN RTX の後継
32万円からの価格、フルコアスペックでみるとRTX 2080 Tiとは思えないほどの内容なので完全なTITAN RTX の後継モデルと言ってもいいほどのモンスターGPUです。
製造メーカーはTSMC 12nmからSamsung 8nmへ
RTX 30seriesの使用している半導体、いつもはTSMC製を使うが、今回は供給に追いつかず対応できなかったのか、韓国のSamsung製の10nmを改良した、8nmに変更されました。
RTX20シリーズは元の設計が16nmだったのを改良した12nmだったので、今回は純粋に進化したといえます。
とはいえPascal世代と比較してもやはり大規模な繊細化までにまでは至りませんでした。
最近は進化技術にかなり難航していることもあり、今後もどんどん厳しくなっていきそうです。
コア数は大幅増加
RTX 3090 Ti | TITAN RTX |
---|---|
10752 | 4608 |
CUDA数は10752とRTX TITANの2倍ほどに増えました。
これだけ見ると性能もかなり増えており重いゲームでも大活躍できそうです。
メモリは384bit、GDDR6X 24GB化
メモリに関してはTITANRTXと同じ384bit24GBであるが、一方でメモリの内容が変わり、GDDR6だったのがGDDR6Xに変更されました。
また、RTX 3090は1GBモジュールで表の他に裏面にも貼り付けていたが、今回からは2GBモジュール(1個辺り2GB)に変更されたので表面だけになりました。
RTX 3090 Tiは消費電力増加
RTX 3090 Tiはコア数しか少し増えてないにも関わらず、消費電力はとんでもない 450wへ大幅に増えてしまいました。
性能面でみても1割ぐらいしか変わらないのに25%ほど増えているのでかなりワットパフォーマンスが悪いと思いました。
RTX 3090 TI | RTX 3090 |
---|---|
450w | 350w |
このためNVIDIAでは電源は少なくとも850wは推奨しているが、このモデルを購入する人はだいたいはCore i9 や Ryzen 9 、Core i7のユーザーが多いだろう。
しかし、このモデルはいずれも消費電力が高いため、最低でも1000w、できれば1200w以上の電源を搭載するのが望ましい。
重さはまた重く
RTX 3090でもモンスターGPUといえるほどでかさだったが、RTX3090 Tiもかなりでかい。
というより、RTX 3090が350wなのにかなりでかいと思ったら、おそらくRTX 3090 Tiにも使えるように設計したものでしょう。
AV1デコード対応

RTX 30seriesからはデコードに限り、AV1に対応しました。
このAV1型はH.264やH.265と比較すると半分程度のビットレートでも同じぐらいの画質にできるという、通信に優しい規格です。
ただし、RTX 40seriesと違いエンコードには対応してないので動画編集や配信にはあまり活躍しないです。
とはいえ、デコードはゲームに結構役立つのでぜひとも使っていきたいです。
DLSSは第2世代対応
Tensorコアが第3世代になり、DLSSも第2世代へ進化した。
DLSSといえば、フレームレートがあがる代わりとして画質が犠牲になったが
DLSS第2世代ではDLSS第1世代と比較するとかなり画質が悪化していた問題を克服し、DLSSをいれていても実況動画に問題ない画質になりました。
Geforce RTX 3090 Tiのベンチマーク
Geforce RTX 3090 Tiのスペックはどのくらいのレベルなのか気になるだろう。
3Dmark
gpu-monkeyからによる、3Dmarkのベンチマーク結果です。
ベンチマークの結果は22191で、RTX 3090より1割ほど高くなっています。

PCゲーム
これはTECHPOWERUPからによるPCゲームの平均フレームレートの結果です
RTX 3090 Tiは RTX 30seriesの中でも最高基準の数値を叩き出しました。

4K環境でも104FPSほどでており
フルHD、WQHDでは明らかにオーバースペック、4Kでも余裕のある性能であることがわかります・
しかし、こんなのまだ序の口でRyzen 9 7950xやCore i9 13900k、さらにのちに出るRyzen 9 7950X3Dだともっとこの数値より出る。
レイトレ環境
これはTECHPOWERUPからによる、Controlの結果であるが
レイトレだけでは4Kは性能不足であるが、一方でDLSSを入れると69FPSになり、4K環境でも十分に遊べることがわかりました。

CPUはRyzen 7 5800Xであったが、Core i9 12900Kの場合はどうなのだろうか?
消費電力
消費電力は以下のような結果になった。

まず、待機電力では15Wでありハイエンドといえよう、かなり消費が低いことがわかる。
しかし問題なのはゲーム時の消費電力。
450wということなのでかなり爆熱だろうと予想はしてましたが、水準通りの445wの消費でした。
1割しか性能が上がってないのにかなり高いのはクロック数が基準を超えているから。
他のモデルはベースクロックが1.3~1.5GHz、ブーストクロックが1.6~1.7GHz程度に対し、RTX 3090 Tiだけは1.6GHz/1.8GHzなので明らかに高いです。
また、メモリ転送レートも21Gbpsなのでこれもおそらく原因でしょう
Geforce RTX 3090 Tiはどういった人向け?
Geforce RTX 3090 Tiは性能の高さからこれらの用途向いている
フルHDゲーム | WQHDゲーム | 4Kゲーム | 8Kゲーム | 動画編集 |
---|---|---|---|---|
Geforce RTX 3090 TiはだいたいWQHD~4K程度がおすすめです。
FHDではフレームレートがかなりオーバーレベルなので RTX 3070ぐらいで十分といえます・
Geforce RTX 3090 Tiの総合評価
の総合評価は以下の通り、RTX 3090 Tiは完全なTITAN要素を引き継いでいるため、コストパフォーマンスは皆無といっても良いほど最悪です。
また、すでに後継のRTX 4090が発売されていることもありこの値下がりしているが、正直消費電力が高すぎるので買うべきではないといえます。
性能 | |
ゲーム評価 | |
レイトレ評価 | |
クリエィティブ評価 | |
消費電力 | |
価格 | |
全体評価 | |
評価ランク | C |
- とにかく性能重視! 旧世代になってもRTX 4070 Ti(仮)とほぼ同等
- 24GBメモリで重い処理も可能
- 1999ドル(後に1499ドル化)の価格は高すぎる
- TDP 450wと性能に対して釣り合わない悪いワッパ
- 消費電力が非常に高い、電源ブレーカーの落ちるリスクが高い
- すでに後継モデルが登場しているため買いではない
- GPUのサイズがでかすぎる
- DLSS3.0に対応しない
RTX 30のGPUはかなり評判が良いとされており、あまり評判が良くない RTX 3070 Tiでもさえまだ買いと言えるほどレベルだが、RTX 3090 Tiの場合は同シリーズの中だと一番評判が悪いです。
買うオススメよりおすすめしないほうが断然だが多いです。
とにかく消費電力のデメリットが強く、同じレベルのRTX 4090は性能が引き上がりがいいのでまだ良いのですが、性能がRTX 3090が350wからしても1割しか上がってないからです。
その強すぎるデメリットのせいか最近は15万円まで値下げしており、デフレ幅がかなり大きいといえます。
おすすめ単品
現状 RTX 4090の登場に伴って、RTX 3090 Tiはアフィリエイト表示の関係上でていませんが、なんと15万円から発売されています。
RTX 4070 Ti 仮(RTX 4080 12GB)とほぼ同等の性能で16万円からだとみると24GBのRTX 3090 Tiはいまがジャストタイミングと言えるでしょう。
なお、RTX 3090 Tiは製造終了しているということなのでお早めに!

Geforce BTO おすすめ
すでにBTOメーカーが取り扱いが終わっているため、すでに過去の商品と言ってもいいでしょう。