2022年3月に発売されたGeforce RTX 30 seriesの最上級モデルのモンスターGPU「NVIDIA Geforce RTX 3090 」を紹介します。
Geforce RTX 3090 のスペック詳細
RTX 3090 のスペックは以下のとおりです。
また比較で上位の RTX 3090と後世代のRTX 4090、先代の RTX 2080 Tiを比較です。

実質 TITAN RTX の後継【ただし構成的に TITAN Xに似ている】
今回の RTX 3090ですが、他のナンバリングとは異なり先代には90番台GPUがありません。
元々90番代というのはGTX 690までの頃はGPUを二つに組み合わせた構成のものでした。
しかし、このRTX3090は従来と同じシングルGPUです。
このため、RTX 3090はRTX TITANの後継じゃないかと言われています。
ただし、価格が1499ドルに大幅に値下がり、フルスペックじゃないところを見ると、それよりも前の世代NVIDIA TITAN Xと同じような感じがします。
なお、これは余談であるが。今回から90番台が復活する代わりにTITANが登場しなくなっています。
NVIDIAはメーカー製造しない高価なTITANモデルは元々少数生産だったため公式のみ限定で発売されていたが、需要がかなり高かったみたいです。
そこで利益の見込みが高いこの最高級クラスも大量生産することに決まり、TITANに代わって RTX 3090が変わりに登場することになりました。
製造メーカーはTSMC 12nmからSamsung 8nmへ
RTX 30seriesの使用している半導体、いつもはTSMC製を使うが、今回は供給に追いつかず対応できなかったのか、韓国のSamsung製の10nmを改良した、8nmに変更されました。
RTX20シリーズは元の設計が16nmだったのを改良した12nmだったので、今回は純粋に進化したといえます。
とはいえPascal世代と比較してもやはり大規模な繊細化までにまでは至りませんでした。
最近は進化技術にかなり難航していることもあり、今後もどんどん厳しくなっていきそうです。
コア数は大幅増加
RTX 3090 | TITAN RTX |
---|---|
10496 | 4608 |
CUDA数は10496とRTX TITANの2倍ほどに増え、史上初の10000コア達成です。
最近は性能の引き上げが凄まじい割にコア数があまり伸びない傾向だったため、5000コアと予想されていたみたいだが、いきなりあっという間に引き上がりました
1000コア達成したのは2012年登場のGTX 680だったため、8年で達成したことになる。
メモリは384bit、GDDR6X 24GB化
メモリに関してはTITAN RTXと同じ384bit24GBであるが、一方でメモリの内容が変わり、GDDR6だったのがGDDR6Xに変更されました。
ただし、メモリ構成はTITAN RTXと同じで表にも裏にもメモリがついています。
RTX 3090 は消費電力増加
RTX 30seriesはGDDR6XメモリやCUDA数が大幅に増えたことにより消費電力が桁外れに増加されました。
なんとTDPは350wで、この数値は今までデュアルGPUに出たことがあったが、シングルでは過去最高クラスと言える水準です。
RTX 3090 | RTX TITAN |
---|---|
350w | 280w |
このためNVIDIAでは電源は少なくとも750wは推奨しているが、このモデルを購入する人はだいたいはCore i9 や Ryzen 9 、Core i7のユーザーが多いだろう。
しかし、このモデルはいずれも消費電力が高いため、最低でも900w、できれば1000w以上の電源を搭載するのが望ましい。
サイズがでかすぎる
今回、RTX 3090で一番インパクトがあるとすれば、規格外サイズすぎる化け物GPUだったことです。
TITAN RTX でもさえコンパクトに抑えていたのに、いきなりここに来て3スロット分も占領されるほど分厚いです。
また、長さに関してもミニPCケースでは入らないほどであったためかなり大きめなケースじゃないと無理です。
実際にゲーム機で並べるとXbox oneよりも大きいそうで、GPUがそもそもゲーム機ぐらいという恐ろしいほど場所を占領されます。
あとは全体的に重量も増加しているためマザーボードの折り曲げてしまう懸念もあったのか、支え棒的なものも加わっています。
AV1デコード対応

RTX 30seriesからはデコードに限り、AV1に対応しました。
このAV1型はH.264やH.265と比較すると半分程度のビットレートでも同じぐらいの画質にできるという、通信に優しい規格です。
ただし、RTX 40seriesと違いエンコードには対応してないので動画編集や配信にはあまり活躍しないです。
とはいえ、デコードはゲームに結構役立つのでぜひとも使っていきたいです。
DLSSは第2世代対応
Tensorコアが第3世代になり、DLSSも第2世代へ進化した。
DLSSといえば、フレームレートがあがる代わりとして画質が犠牲になったが
DLSS第2世代ではDLSS第1世代と比較するとかなり画質が悪化していた問題を克服し、DLSSをいれていても実況動画に問題ない画質になりました。
Geforce RTX 3090 のベンチマーク
Geforce RTX 3090 のスペックはどのくらいのレベルなのか気になるだろう。
3Dmark
gpu-monkeyからによる、3Dmarkのベンチマーク結果です。
ベンチマークの結果は20186で、現在ではRTX 4090が既に登場し、スコアも37868もあるため、やはり過去のハイエンドと言えるものになっています。
とはいえ例年であれば RTX 3070がRTX 2080 Tiと同等、GTX 1070 TiがGTX TITAN Xとほぼ同等だったのを見ると次の世代になってもまだまだ現役バリバリで行けそうです。

PCゲーム
これはTECHPOWERUPからによるPCゲームの平均フレームレートの結果です
CPUはRyzen 7 5800Xを使用しており、RTX 3090 は フルHDでも172FPS、4Kでは93FPSほど出ています。
※ただし、基本はRTX 3090 Tiのデータから、RTX 4090やGTX 1630はRTX 4090の結果データ使用

フルHD、WQHDでは明らかにオーバースペック、4Kでも余裕のある性能であることがわかります
しかし、こんなのまだ序の口でRyzen 9 7950xやCore i9 13900k、さらにのちに出るRyzen 9 7950X3Dだともっとこの数値より出ます。
レイトレ環境
これはTECHPOWERUPからによる、Controlの結果であるが
レイトレだけでは4Kは性能不足であるが、一方でDLSSを入れると59FPSになり、4K環境でも十分に遊べることがわかりました。

CPUはRyzen 7 5800Xのため、現在の世代のCPUであればもう少し成果は出るとは思います。
消費電力
消費電力は以下のような結果になった。

まず、待機電力では18Wでありハイエンドといえよう、かなり消費が低いことがわかる。
RTX 3090はRTX 3080に対して約30wほどの増加にとどまっている一方でRTX 2080 Tiからは90wの増加とかなり大きいです。
これはコア数大幅増加にGDDR6Xにした結果消費電力が大幅に増えています。
Geforce RTX 3090 はどういった人向け?
Geforce RTX 3090 は性能の高さからこれらの用途向いている。
公式によれば初の8Kサポートするとのこと。
フルHDゲーム | WQHDゲーム | 4Kゲーム | 8Kゲーム | 動画編集 |
---|---|---|---|---|
Geforce RTX 3090 はだいたいWQHD~4K程度がおすすめです。
なお、FHDではフレームレートがかなりオーバースペックレベルなので RTX 3070ぐらいで十分といえます。
Geforce RTX 3090 の総合評価
総合評価は以下の通り、RTX 3090 は完全なTITAN要素を引き継いでいるため、性能の割にコストパフォーマンスはあまり良くないです。
また、すでに後継のRTX 4090が発売されていることもあり、現在は値下がりしており、今後のリーク状況によるとRTX 4070(RTX4080 12GBじゃない方)とほぼ同等になると言われています。
12GBらしいので、メモリでは半分程度にとどまることから大容量メモリを目的でおすすめと言えます。
性能 | |
ゲーム評価 | |
レイトレ評価 | |
クリエィティブ評価 | |
消費電力 | |
価格 | |
全体評価 | |
評価ランク | B |
- とにかく性能重視! 旧世代になってもハイクラスにとどまる
- 24GBメモリで重い処理も可能
- 消費電力の増加はそこまで大きくない
- 1499ドル(後に1299ドル化)の価格は高すぎる
- 消費電力が非常に高い、電源ブレーカーの落ちるリスクが高い
- すでに後継モデルが登場し、すぐに発売終了の可能性大
- GPUのサイズがでかすぎる
- DLSS3.0に対応しない
など、価格はかなり高いですが、RTX 3090 Tiのような大きなデメリットはさほど感じません。
ただし、これは時代の流れでリークによれば既に RTX 3090自体の製造は終了したような感じな言い方をしており、実際にはGA 102チップが上位モデルだと売れないということもあり RTX 3080 や RTX 3070 Tiに流用しているからだそうです。
そのため時間が経てばあっという間に在庫があるところに巡り合わない可能性があり、24GBメモリを狙うなら早めが良いと思いました。
おすすめ単品
24GBメモリは中々格安なものが出てこないので、買うなら今が絶好のチャンスです。
なお、RTX 3090 は製造終了しているということなのでお早めに!

Geforce BTO おすすめ
すでにBTOメーカーが取り扱いが終わっているため、すでに過去の商品と言ってもいいでしょう。