最近のパソコンは、高速なSSDを1枚だけ搭載したものがほとんどです。

一昔前のゲーミングPCでは、「SSD+HDD」という構成が主流だったけど



最近はHDDを見かけなくなりましたよね。
SSDの容量が大幅に増え、1枚で1TB、多いものだと4TBまで搭載できるようになったのが大きな理由です。
でも、それでも!実はSSDを2枚以上搭載したほうがいい理由があるんです。
今回は、単に容量を増やすだけではない、意外なメリットについて解説していきます。
SSDを2枚以上がおすすめな理由



え?もう1枚でもなんともなく十分にPCをやっていけそうなぐらい進化している気がするけど…



まあ普段からあまり多く使わない人ならそれぐらいでも問題ないだろう。けどあいつのように普段から重たいコンテンツで毎日使う人とかならどうだ?



まあ確かこの前、SSDを増設しましたよね!
容量とかはまだまだあったのに



余裕がありそうに見えて、実は1枚だといろいろとリスクが抱え込んでいる。今回はそんな隠された2枚載せのメリットを言うよ。
単純に総容量が多くなる



これは想像しやすいメリットですね。
ストレージは、基本的に多ければ多いほど良いです。
特に動画編集などのクリエイティブな作業をする人にとっては、大容量のストレージは必須です。



ただ、16TBのような超大容量のストレージは、専門家でもない限りそこまで必要ない。
2枚構成にすることで、費用を抑えつつ十分な容量を確保できます。
あとは残り容量が少ないと実際にスピードがどんどん落ちてしまうので、その分散目的増やしていくのもメリット。
読み込み、書き換えの分散になる
SSDには専門用語で「TBW(TeraBytes Written)」という、書き換えの総量を表す寿命の目安があります。
でも、TBWの数値は非常に大きく、1TBや2TBのSSDでは、普通の使い方ではまず使い切ることは難しいです。



ぐたいてきには1TBで600TBぐらいと思っていいよ



さすがにこんなに使う人いるんでしょうかね・・・・
しかし、SSDの寿命はTBWだけではなく読み込みや書き換えの頻度、そしてSSDの状態も寿命に影響します。
2枚のSSDにデータを分散させることで、1枚あたりの負荷を減らし、動作を安定させ、寿命を延ばすことができるんです。
これは私の経験談ですが、ストレージを1枚から2枚に増やし、OSをインストールしているCドライブと、ゲームやクリエイティブソフトをインストールしているDドライブを分けたところ、体感としてOSの読み込み時間が速くなりました。
これは、OSの読み込みと他のソフトの読み込みが同時に行われないため、動作が安定したからだと思います。
寿命が長くなる
SSDはパソコンの部品の中でも、電源の次に壊れやすいと言われることがあります。



ちなみにあいつがもった前のPCはSSDが壊れた理由で買い替えをしたそうだ。
電源は交換しやすい(ただしデスクトップに限る)からともかくSSDが壊れると買い替えをするタイミングになります。
特に、高負荷な作業を長時間続けていると、寿命はどんどん短くなります。
普段からゲームや動画編集といった高負荷な作業を頻繁に行っているなら、2枚のSSDに負荷を分散させることで、より安全に、そして長く使うことができます。
万が一、片方のSSDが故障しても、もう片方で作業を続けられるという安心感も得られます。
万が一故障した際の保険
SSDは一度壊れてしまうと、データを復旧させるのが非常に難しい部品なので故障したときのリスクがとても大きいのです。



HDDとくらべても修理がしづらいから本当に日に日に恐れている。
SSDを2枚構成にしていれば、万が一、片方のSSDが故障しても、もう片方のSSDにバックアップをとっておくことができます。
また、OSが入っているSSDが使えなくなった場合でも、もう一方のSSDが正常に動いていれば、OSの再インストールをスムーズに行うことができます。
2枚構成にするあたりにコツ



アクアさんは、もし2枚のSSDを搭載するなら、どういう工夫をしようとしますか?



そうね、私の場合は余裕を持たせておくことをおすすめしたいね。
1枚目より2枚目のほうを多くする



個人的には重要なのはこの容量配置
SSDを2枚構成にするなら、1枚目(Cドライブ)より2枚目(Dドライブ)の容量を多くするのがおすすめ。
具体的には、1枚目の2倍くらいの容量があっても良いでしょう。
私の場合、OSや基本的なソフトをインストールするCドライブは2TB、ゲームやクリエイティブなデータを保存するDドライブは4TBにしています。
普通のゲーマー人であれば、Cドライブに1TB、Dドライブに2TBか4TBという構成が良いでしょう。



この容量配置にすることでなにがいいことあるんだろう?



2つあるけど、まずはSSDの負荷と使用構成上
1枚目のSSDは前述の通りOSなのでこのとおり常に動作しています。
けど一方でそれ以外のドライブはあまり動作をしないので1枚目よりも結構長持ちになる傾向がある。



もう1つはCドライブが壊れてしまった際のバックアップ先として
これが逆に少ないと重要なデータが全部インストールできなくなるため。
こうすることで、万が一OSを再インストールする必要が出た場合でも、Dドライブに重要なデータを残したまま、Cドライブだけをクリーンにすることができます。
それでも2枚目が使用容量が多い場合はあまり意味ないので普段から余裕をもたせる
3枚目以降はHDDでもOK
2枚目までは、OSやゲーム、頻繁に使うソフトをインストールすることを考えると、読み書きが速いNVMe SSDにしたほうが良いです。
しかし、3枚目以降になると、そこまで容量が必要な人はほとんどいません。
主に動画編集者など、大量のデータを扱う人が対象になります。
なぜ3枚目以降は必ずしもSSDでなくても良いかというと、2枚のSSDが同時に壊れることはまず考えられないからです。
SSDは変な使い方しない限りは非常に壊れにくい部品なので、2枚同時に故障するような場合は、乱暴な扱いをしていたり、電源ユニットに問題があったりすることがほとんどです。



もちろんスロットにまだ余裕があるなら3枚目以降もSSDを載せても問題ない。
メモリ容量は怠らずに
これはSSDの話から少し外れますが、SSDを快適に使うためには、メモリ(RAM)容量も非常に重要です。
メモリ容量が少ないと、パソコンは一時的にSSDやHDDをメモリのように使ってしまいます。
これは「ページファイル」や「スワップ」と呼ばれる仕組みですが、SSDにとっては非常に高負荷な作業で、これを続けると寿命が早く尽きてしまう原因になります。



これは絶対に避けておきたい。
だからこそ、SSDを2枚搭載するだけでなく、メモリも十分な容量(少なくとも16GB、できれば32GB以上)を確保しておくことをおすすめします。
パソコンのメモリについてはこちら!


まとめ
SSDは、単に容量だけではなく、「読み書きの分散」「寿命の延長」「万が一の保険」といった、たくさんのメリットがあります。
1枚の超大容量SSDも魅力的ですが、2枚のSSDを組み合わせることで、より安定した、そして安心できるパソコン環境を構築することができます。
特にゲームやクリエイティブな作業をする人は、ぜひSSDの2枚構成を検討してみてください。