Live2Dでイラストを動かすには、パーツ分けが必須です。しかし、
「どこまで細かく分ければ良いのかわからない」
という悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?
本記事では、Live2D制作経験がある私が、パーツ分けの必要性と、効果的な分け方について詳しく解説します。
Live2Dのパーツはどれぐらい細かく分けて必要なのか?
Live2Dでイラストを動かすためには、パーツ分けが必須です。
しかし、
「どこまで細かく分ければ良いのか」は、
パーツや内容、価格、そして用途によって大きく異なってきます。
1. Vtuber
Vtuberは、配信者の動きをリアルタイムで反映し、表情豊かな表現が求められます。
そのため、パーツ分けは非常に細かく行う必要があります。
特に、顔や髪は視聴者が注視するポイントなので、丁寧に作り込むことが重要です。
目安としては、
目:瞳、まぶた、まつ毛、涙袋
口:唇、舌、歯など
髪:前髪、後ろ髪、分け目、毛束など
さらには…!?
首の動き、肩の動き、胸の動き
指の動き、腕の動き
服の揺れ、髪の揺れ
など、細部まで表現できるようにパーツ分けするといいよ。
2. ゲームのアニメーション
ゲームのアニメーションでは、キャラクターの全身を動かすことが多いため、Vtuberほど細かくパーツ分けする必要はありません。
あとは定型的な動きが多いのと、向きは一定と言ったなど…
しかし、全身を動かすということは、体の各部位を自然に動かせるようにパーツ分けする必要があります。
また、ゲームは処理速度が重要となるため、必要以上に細かく分けるとデータ容量が大きくなり、処理速度が遅くなるため、ファイルごとに分けておくのが良いと思ってます。
特にスマホやSwitchを目的にやるなら要注意やで!
そのため、ゲーム用アニメーションのパーツ分けは、パフォーマンスと表現力のバランスを考慮しておきましょう。
3.WEBサイト用
WEBサイト用モデルは、とことん軽量化が最重要なので必要最低限のパーツのみだけにしておきましょう。
また、WEBサイトは閲覧速度が重要となるため、データ容量の大きいモデルは避けなければなりません。
そのため、パーツ分けだけでなく、テクスチャのサイズや圧縮方法なども考慮する必要があります。
基本的にクオリティなどはあんまり求める必要ないってこと。
ここは無料版でも十分すぎると言えるでしょう、
細かく分けるなら複数のレイヤーに対応したソフトがおすすめ
Live2Dのパーツ分けを細かく行う場合は、レイヤー数無制限のソフトを使用することをおすすめします。
レイヤー数が多いほど、パーツごとに編集や調整が容易になり、より複雑な動きや表情を表現することができます。
中でもおすすめなのが、CLIP STUDIO PAINT!
CLIP STUDIO PAINTは、レイヤー数無制限に加え、豊富なペイントツールや編集機能を搭載しており、Live2Dイラスト制作に最適なソフトと言えます。
CLIP STUDIO PAINT以外にも、Adobe PhotoshopやGIMPなどのソフトもレイヤー数無制限に対応していますが、Live2Dに特化した機能は備わっていない場合があります。
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細かく分けるメリット
細かく分けておくメリットってあるの?
もちろんあるとも!
むしろ大雑把にやるよりかは全然いい!
じゃあとりあえず紹介していくよ!
細かい動きを作成できる
パーツを細かく分ければ分けるほど、より滑らかで自然な動きを表現することができます。
Live2Dの仕組みは基本的に骨組みがあるロボットのような仕組みだからね
だから、細かいほど表現などしやすい!
例えば、目であれば、まぶた、瞳、まつ毛などを別々に分けることで、まばたきや視線の動きをより自然に表現することができます。
また、髪や服なども細かく分けることで、風になびいたり、揺れたりする動きをよりリアルに表現することができます。
表情がうまくコントロールしやすくなる
顔のパーツを細かく分ければ分けるほど、より豊かな表情を表現することができます。
例えば、口であれば、唇の上下、口角、舌などを別々に分けることで、笑顔、怒り顔、悲しみ顔など、様々な表情を表現することができます。
また、目であれば、眉毛、目尻、まぶたなどを別々に分けることで、驚き、照れ、困り顔など、より微妙な表情を表現することができます。
このように、パーツを細かく分けることで、より滑らかな動きと豊かな表情を実現することができます。
特に細かく分けておきたいパーツ
特にこのパーツとか分けておいたほうが良いところってある!?
もちろんあるとも!
むしろ意識しているか意識してないかで作業のクオリティーの差がつくね!
目の周り
目の周り、特にまぶた、瞳、まつ毛は、表情を表現する上で最も重要なパーツの一つです。
個人的に一番重要と過言じゃない!
これらのパーツを細かく分けることで、まばたきや視線の動きをより自然に表現することができます。
また、涙や汗などのエフェクトも、目の周りパーツを細かく分けることでよりリアルに表現することができます。
基本的に目は一番見ているのでここは抜かりなくパーツ分けをしておきましょう。
口
口は、表情やセリフを表現する上で重要なパーツです。
唇の上下、口角、舌などを別々に分けることで、笑顔、怒り顔、悲しみ顔など、様々な表情を表現することができます。
また、口パクなどの動きも、口パーツを細かく分けることでより自然に表現することができます。
髪の毛
髪の毛は、動きや表情を表現する上で重要なパーツです。
前髪、後ろ髪、束など、髪の毛を細かく分けることで、風になびいたり、揺れたりする動きをよりリアルに表現することができます。
また、髪の毛の量が多いキャラクターの場合は、束ごとに分けることでより自然な動きを表現することができます。
アクセサリー
アクセサリーは、揺らしという動きを表現することで、キャラクターに動きと華やかさを与えることができます。
ピアス、イヤリング、ネックレスなど、揺れるパーツを別々に分けることで、よりリアルな動きを表現することができます。
特にVtuberモデルの場合は、視聴者の視線を集める効果も期待できます。
これらのパーツを細かく分けることで、より魅力的で表情豊かなLive2Dモデルを作成することができます。
パーツを細かく分ける注意点・デメリット
でもやみくもに細かくすればいいというとそうじゃない。
特に負担面については自分が行うときとバランスを考えて行う必要があるよ
工数が増えるため管理が大変になる
まずは作業者がよくデメリットがこれ!
工数が増えること!
パーツを細かく分ければ分けるほど、編集作業の工数が増えます。
そのため、パーツの管理が大変になり、ミスが発生しやすくなる可能性があります。
特に、レイヤー数が多くなると、どのレイヤーがどのパーツに対応しているのかわからなくなり、編集作業が非常に困難になります。
なのでレイヤーとかはちゃんとわかりやすくして
不要なレイヤーとかは削除しておこうね!
必然的に必要なサイズが増えていく場合もある
パーツを細かく分ければ分けるほど、データ容量が大きくなります。
例えば、Live2Dの無料版はキャンバスサイズが2048×2048ピクセルまでしか対応していません。
そのため、パーツを細かく分けていくうちに必要なキャンバスサイズが2048×2048ピクセルを超えてしまうと、無料版では作成できない可能性があります。
このサイズとかならFHD解像度環境なら十分だと思うよ
WQHDや4Kとかになると厳しいのかな?
2048 | 4096 |
---|---|
4194304ピクセル | 16777216ピクセル |
Vtuberモデルの場合は、特にデータ容量が大きくなりやすいため、無料版ではなく、有料版のLive2Dソフトを使用することをおすすめします。
個人的にアクセと長い髪の女性は最低でも4096サイズ、できれば8192はほしいね…!
これらの注意点を踏まえ、イラストの複雑さや表現したい動き、自身のスキルや経験などを考慮し、最適なパーツ分けのレベルを見つけることが重要です。
パーツを細かく分けるコツ
Live2Dのパーツ分けのコツを教えて!
細かい状況とかはまたお話しようかなと思うけど、とりあえず今回は大枠だけで見て3つは注意してやっておきたいね
使う目的をはっきりとしよう!
パーツ分けを始める前に、イラストをどのように使用するのかを明確にしておきましょう。
例えば、Vtuberモデルとして使用するのか、WEBサイトに掲載するのか、ゲームに使用するのか、によって必要なパーツ分けのレベルは大きく異なってくるからね!
Vtuber用とWEBサイトモデル
特にVtuberモデルの場合は、WEBサイトをモデルを乗せていく場合は注意が必要です。
その注意しなければいけない理由は解像度が高いVtuberモデルと軽量化を追及するWEBサイトでは相性が悪いから。
前述の通りWEBサイトの場合は、閲覧速度が重要となるため、データ容量を抑えることが重要になるので、8192解像度が標準となるVtuberモデルとWEBサイト用では使い分けていくことをおすすめします。
- なぜWEBサイトでは軽量化を求めるのでしょうか?
-
軽量化を追及する理由はサイトの評価に大きく関わってくるから。
SEOの大原則としてサイトの軽量化というのは基本中の基本であるためランキングにも影響ができるからです。
目やアクセサリーなどのパーツは最初から分けておく
目やアクセサリーなどの、細かいパーツは最初からレイヤーを分けておくことをおすすめします。
これらのパーツは、後から編集しようとすると、非常に手間がかかります。そのため、最初から分けておくことで、効率的に作業を進めることができます。
細かいところの髪は完成するまではレイヤー分割を行わない(前や後ろと言った位置、羽毛除く)
髪は広範囲ながらも色がかなり使われるため、前述の目と同じように最初からレイヤーを分けると、非常に編集作業が大変になります。
ベースにハイライト、影などに加えて…
細かいところの影のレベルとか…!
そのため、髪の場合はまずはまとめて作成し、後から切り取るのがおすすめです。
ただし、前髪と後ろ髪などの大枠は絶対に分けておいてね!
細かいところは完成してから分けていくよ~!
これらのコツを参考に、イラストの用途や自身のスキルに合わせて、最適なパーツ分けを行ってください。
みんなぁ~まとめだよ~!
今回はLive2Dのパーツ分けについて解説をしていきました。
Live2Dはとにかくパーツを分けていけば行くほどよりクオリティーが高い物を作れますが、一方で作業負担が大きくなるなどから必ずしもたくさん分けておけばいいというわけでない点も考慮しておきたいです。